魔法バトル開始します。
翌日、登校早々に俺に面倒が降り掛かってきた。
「ユート・ステラ!貴様に決闘を申し込む!」
昨日の貴族様が校門で大声で勝負をしかけてきた。にげるコマンドを選択したい。
「なんで俺なんですかー」
「決まっているだろう!主席の力見せてもらいたい!貴族である俺が負けるはずもないがな!」
「嫌です」
「そうだろう、勝負しない……なにぃ!?」
だってめんどくさいんだものー。
だが、貴族様よりめんどくさいのが──
『第7位貴族家のフリードと主席のユートが勝負だってよ!』
『気になるねー!どっちが勝つんだろう!』
このギャラリーたち。騒ぎ立てたおかげで逃げたらめんどくさいことになる。
つかこうなることわかっててここで言ってきたな?
どう断ろうか悩んでいるところに校長がきた。
「なにを騒いでいるの?」
『おはようございます校長!』
挨拶と状況説明を済ませた。
当然授業があるし許可しないはず──
「面白そうね!校長の名の元に決闘を許可します!」
「なんでだよ!」
そういうことで、全学年午前の授業は振り替え。
コロシアムで全学年が決闘を観戦するらしい。
決闘するための場所あるんかー。
ほとんどの人は俺に興味があって見にきているらしい。
見届人は説明された通り生徒役員が行う。
今回は副会長が行うらしい。
「見届人は副会長カオル・フェルトが務める!ルールは1つ!相手に魔法を一撃当てるか戦闘続行不能にしたほうの勝利だ!準備はいいか!」
副会長の声でお互い気合を入れる。
貴族様やる気ありふれてんな。
「俺が勝つに決まっているがな!下民ごときに主席はつとまらん!」
「まあ、生徒会役員になる前のテストとでも思っておくか……」
ちょっととはいえ役員の仕事も見られるわけだし。
「両者の準備が整った!では──試合開始!」
副会長の開始の合図でコロシアムは歓声に包まれた!
「行くぞ、下民!フリード・ミルド・ガイウス、参る!」
「頼むぞモモ!」(任せなさい!)