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109 解体

 首尾よく肉をゲットして戻ってきた俺たちは、冒険者ギルドにやってきていた。


 解体室で獲物を解体するためだ。


 アレッサよりも相当広いな。これなら余程大きな獲物でも解体できるだろう。


『じゃあ、まずはグリンブルスティからだ』


 俺は次元収納から金猪を取り出す。倒したばかりなので、まだ血抜きすらしていないが……。新鮮な魔獣の血は、薬や食材にも使える場合がある。なので、抜き取った血はそのまま次元収納に逆戻りだ。


「ん。牙凄い太い」

『毛皮も高く売れるらしいぜ』


 肉が欲しかっただけだが、素材もそれなりに手に入ったな。


 アピス、グリンカムビも順調に解体できた。これで豚、牛がそれぞれ1トン近く、鳥も300kg入手できた。まあ、カレーに合う部位と合わない部位もあるから、それが全部使える訳じゃないけどね。


 豚は甘口、牛は中辛、鳥は辛口で使うかな?


 このままルシール商会へ向かおう。そろそろ野菜や小麦粉を仕入れないと、料理ギルドへの申請が間に合わなくなるかもしれないし。


『ルシール商会に行って、材料を仕入れる。で、できれば調理場を紹介してもらう』

「ん」

『あと、行く途中に孤児院があるはずだから、ちょっと覗いていこうぜ』

「孤児院? 別にごはん食べれるわけじゃない」

『まあそうだけどさ』


 聞いた話、ほとんどの屋台は拠点となる場所の前から動かないらしい。竜膳屋屋台であれば、竜膳屋の店舗前。孤児院であれば、孤児院の建物の前だ。その方が補給もスムーズに行えるし、知名度も利用できるからな。だったら、場所を把握しとくくらいはしておいても良いだろう。どうせ行く途中なのだし。



 ということで、噂の孤児院がどんな場所なのか、ちょっと冷やかしに行っただけだったんだが……。


「きゃぁぁ!」

「うわーん!」

「おらぁ! 責任者出て来いや!」


 子供の悲鳴と、ガラの悪い男の怒声が、壁の向こうから聞こえてきたのだった。

 


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