第5話 透桃さんが美少女……?
どうも、不定期な更新ですいません。
とりあえず副題を入れてみましたw
----僕の目の前に見えているのは、一体何なのだろう。
ステータス(自) (一覧)
遊馬 和音 (アスマカズネ)
性別 男
B・W・H n/a・n/a・n/a
HP 60 筋力 60 走力 60 頭脳 65 器用 65 容姿 60 精神 60
タイプ ヒト
残り 10
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サッカーゲームとか、RPGとかのやつなのだろうか…
こう見ると、自分がどれだけ特徴がない人間なんだろうか…
平均が多分50だろう。だとすると全部『平均よりちょっとだけ上』という感じだ。そういう人間だから仕方ないか。
あと、下の方にある残りってなんだ。スマホのリズムゲームとかRPGかよ。これは割り振っていいもんなんだろうか。
まぁ、こういうのが頭脳と容姿に5ずつ割り振っておこう。それが賢明なような気がする。
何か自分に変化を感じる。まぁ5なのでほとんど分からないのだが。
というかどこ変わったんだよこれ。
そんなことを考えていたら、(一覧)とか言う項目に目が付いた。
一覧という事は全員見れるんだろうか。
一覧にしてみる。一番上にあった名前を見て笑う。ちょうど見てみたい人だったからだ。
そう。透桃である。
ステータス(自) (一覧)
御子柴 透桃
性別 女
B・W・H De・De・De
HP 70 筋力 75 走力 80 頭脳 15 器用 70 容姿 10 精神 20
タイプ ヒト・体育会系
残り 130
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なんだこれ。また和音は思った。
なんてアンバランスなステータスなんだろうか。とりあえず色んな意味で並みの人間ではない事を感じさせる。
数値が異常に高いのは筋力と走力である。運動神経の良さがここに色濃く出ている。
器用という項目も高い。絵の事なんだろうか。器用でないと確かに絵は描けないだろう。
逆に、頭脳、容姿、精神は底辺並の数値だ。納得できる。なんて忠実な数値なんだろうか。
あとこの残り130ってなんだ。あいつはなんでここまで経験値的なのがたまっているんだろう。
少ない所に入れてやろう…
頭脳 25 容姿 110 精神 40
あ。僕のした事が。容姿に入れすぎた気がする。まぁ容姿が酷いからマシになればいいな。110ならそれなりのものになるだろう。素晴らしいうん。
そう思いながら、僕は深い眠りについた。
翌朝。僕は普通に起きた。
昨夜の事を思い出して、ステータスを出してみようと思ったらあっさり出てきた。これはどういう能力なんだろうか。ちょっと怖い。
スマホを見ると、透桃から『すまない。先に行かせてもらうぞ。』とSNSのNETONの通知が入っていた。
珍しい。あいつが遅れる事があっても早く行く事は滅多にないからだ。
何か急用でもあるんだろうか。まぁいいや。
と言うことで、今日の登校は、鈴音と天音との3人ということになった。なんか目のやり場には困るし、いつもいるはずの透桃がいないと何か寂しい気持ちになった。あんな世話のやける奴なんだけど、いなかったら寂しいんだよなぁ。
最近、色々ありすぎる中であいつだけはなにも変わってなかったから一番接しやすかったのかもしれない。
「あれ〜?おにーちゃんどしたの?ボーッとして…」
気づいたら、目の前に鈴音がいて心配そうな顔で見ていた。あんな事考えてたからだろうか。
「いや。なんでもないよ。」
「あ、透桃先輩が先に行っちゃったからかな?」
透桃という言葉を聞いて少し反応してしまう。
「はい、図星だね〜…あはは…まぁ仕方ないよ。透桃先輩は可愛いもんねぇ〜…幼馴染みで付き合いも長いし…」
…いや、とりあえず可愛いということはねえだろ。
あいつとは腐れ縁みたいなもんである。特に意識などしていない。
学校に着くと、やはり沢山の人間がいるものだ。僕は昨夜の異能をまた使ってみた。不特定多数の人間のステータスが出てきている。
全く交友関係は関係なく見れるらしい。プライバシーもクソもねえなこれ。
ガラガラ…
教室に入る。
「あ、今日は御子柴さんと同じじゃなかったんだ〜珍しい。」
ちょっとにやけながら、先に来ていた男子生徒が言ってきた。
「うん。」
相槌を打った直後、その言葉に違和感を覚えた。
————今、”御子柴さん”って言ったよな?
いつもと呼び方が違ったのだ。
いつもなら”御子柴”とか呼び捨てなのに。
その疑問はすぐに晴れることとなる。
和音は自分の席に向おうとした時に、
「えぇ!?」
とベタに声を上げた。
和音は目を見張った。
透桃の席に美少女が座っていたのだ。
ほおづえをしているが、まさに”美少女”という感じ。”大和撫子”でもいいかもしれない。発色の良いピンク色の唇、ぱっちりとした瞳。すべすべで綺麗そうな肌…ポニーテールに括ってあるサラサラの黒髪。どこを取っても素晴らしかった。
そして、また見惚れてしまうのは、その胸だ。天音には及ばないが、とっても大きい。机にドンと乗っかってしまっていた。
それでいて、腰はグッとしまっているのだ。
なんだこの娘…
「あ…和音か…」
可愛い声をしている。それでいて力強さも感じるような気がした。
…が、その声は確実に”透桃”の声だった。
そのままでは無かったが、僕には分かった。その体の随所に”透桃”の面影を感じたのだ。
「…どうしたんだお前?」
「…え?」
「いや、その体だよ。お前透桃だろ?どうして一夜でこんな美少女になってるんだ。」
その瞳が明るくなる。
「なっ!!お前私の変化に気づいてくれたのか!?」
「…いや、気づかない訳ないだろ…」
「親も周りも誰も私と疑わなかったんだ!元々からこの姿だと思われてたんだ!お前が初めて分かってくれた。流石、幼馴染みの和音だ!!!」
本当に困惑していたのだろう。軽く泣きながら抱きついてきた。その大きな果実の感覚を感じてしまう。
が、一体どうなっているのだ。
今度はついに透桃まで変身してしまった。
しかも、かなりの変身だ。
これは昨日のアレが関係しているのか…?
“容姿 110”の透桃を見て、また僕は固まってしまった。
「ふむ。ステータスか…」
透桃は、考え込んでいる。
僕は、透桃に昨日の事をとりあえず説明した。一応意味を理解はしてくれたらしい。
「なんで、もっと頭脳に振ってくれなかったんだ…!」
「容姿が底辺だったからだ…あと、男の欲望ってやつだよ…まさかここまで綺麗になるとは思ってなかったけど…」
「ふむ。まぁ、いいかな。周りの奴らはこの姿が普通だと思ってるみたいだし、この姿も…悪くはないしな。」
少しにやけている。こいつはこの体になって絶対に喜んでいる。
しかし、美少女という言葉がぴったりのJKになってしまったものだ。
全く中身は変わっていないと言うのに。
「とりあえず、元の私を知ってくれてる人がいて良かった!それが、和音ならひとしおだ!!」
笑顔の透桃。
ダサダサのオタク女からこの外見の変わりよう。
こんな可愛い爆乳の女の子になったから、その笑顔も可愛いオーラがしてまた呆然としてしまった。
この姿につられて中身も可愛くなればいいのにな。
「これならアニメのコスプレとかしても可愛いかもしれんぞ…いや、もうアニメでもヒロイン狙えちゃったりして…それはさすがに無理か…」
----まぁ、中身はご覧の通り相変わらずですけどね…
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