第98話 女の子の辛い過去? ~結衣編~
本当はこんな前書き書くつもりなかったんですよ?
でもこれを書かずにいられなくて…
このお話を書いていて過去編って毎回どんな感じに語りから終わってたっけ?と確認しようと思い新しいタブを開いたときのことでした。パソコンフリーズ。
えwwちょwwもうこれ書き終わるところだよ?
タスクマネージャー開いていろいろ確認してみたところインターネット応答なし。
涙を惜しんで再起動させました…
あんなに頑張って書いてたのに……はあ……
あれは13歳の頃のことです……
私はどこかの綾崎●ヤテ君みたいに借金を置いて両親に逃げられてしまいました。
「…………」
俺は黙って結衣の話を聞く。
「あ、これで終わりです」
「え?」
え?もう終わり?
「あれ?これってこれから辛くなるんじゃないの?」
「この事実だけで十分辛いじゃないですか」
「それはそうだけど優里も円も詳しく語ってくれたよ?」
「人は人。私は私です。個性があっていいですね」
「でもその事実だけ聞くと結衣が言ってた優里と円の話より辛くないってなんかおかしくないか?」
「どうしてですか?」
「だって円は捨てられただけだけど……なんか捨てられただけって表現もおかしいな……円は捨てられたけど、結衣はそれに加えて借金もだろ?」
「年齢を考えてくださいです」
「それもそうか」
「まあ亮さんがどうしても聞きたいっていうならもうちょっと詳しく話してあげましょう」
そう言って結衣はまた語りだす。
正直うちに借金があったことが驚きでした。
でも綾崎ハ●テ君みたいに1億5000万とかいうおかしい数字じゃなかったんですよ。
でも約500万。
500万なら頑張って働けば返せると思ったんですけどね……
それでも私は置いていかれた。
その事実は動きません。
私は世界をうらみました。
なんでこんな家庭に私を生ませたのか。
なんで私がこんな目にあわなくちゃいけないのか。
借金取りの怖い人たちになんで借りたんでしょうね……
私はその人たちに返す方法がないならその身体で払ってもらうと言われました。
そのときはまだ私の胸はそんなに成長してなかったんですけど中学生ってのが売れるんでしょうね。
なので私は学校に行くのをやめて働くことにしました。
でも中学生なんか雇ってくれる場所はない。
私は頑張って探しました。
その間にも借金は増えていく。
利息はもちろんなんですけど生活費のためにも借りちゃいましたからね。
ある時私は年齢をごまかすことを覚えました。
それまで思いつかなかった私に腹が立ちます。
そして私は働けることになりました。
自営業の店だったのでそこまで審査が厳しくなかったんです。
私は必死に働きました。
でも私は気づいてしまったんです。
これは無理だ、と。
結局今返せているのは利息分だけ。
正直両親がいなくなったときよりも借金は多くなっていました。
そして私は逃げようと決心したんです。
両親と同じことをするのは嫌でした。
嫌でしたけどもう私に選択する権利なんてなかったんですよ。
ある日の深夜2時。
私はそっとアパートの扉を閉めて外に出ました。
私は甘かったんです。
アパートの前で私は借金取りの男の人たちに捕まってしまいました。
なんで捕まったのか、私は尋ねました。
そしたらそろそろ逃げ出すことがわかっていたそうです。
さすがプロですね。
そんな時期がわかるなんて敬意に値しますよ。
逃げ出すことがわかっていたのになにもしなかったのは私に絶望を植え付けるため。
「お前が逃げようとしても捕まえられる」そう言われているみたいでした。
悔しかった。
しかしその感情よりも大きな感情がありました。
『恐怖』。
私はきっとこのまま売られてしまう。
涙がとまりませんでした。
でも私に救世主が現れます。
あ、もちろん亮さんのお父さんとお母さんですよ?
「女の子に乱暴はよくないな~。嫌がってるよ?」
「「「あ?」」」
プロのくせにちっちゃい不良みたいなやつらでした。
「だから女の子に乱暴はいけないって」
「こっちも仕事なんですよ?なにか文句でも?」
「仕事って言ったって結局これさえ手に入れば終了でしょ?」
そう言って亮さんのお父さんは旅行かばんを借金取りに渡しました。
その中にはお金が入っていました。
「ほらぴったり入ってるから。領収書だして。女の子離して」
借金取りの男の人たちは納得していないようでしたがお金は払われたので私のことを離しました。
「遅くなってごめんね」
亮さんのお母さんが私に優しく話しかけてくれました。
「お金集めるのにちょっと手間取っちゃってね」
「どうして助けてくれたんですか……?」
「助けるのに理由なんているか?」
亮さんのお父さんは私にそう言いました。
その時私はちょっとかっこいいと思ったんですが、
「どの漫画にそのセリフ載ってたの?」
亮さんのお母さんの一言でそんな気持ちなくなりました。
「そ……そんなことないですよ……?」
「まったく……影響されやすいんだから……これだって……」
「うるせーな」
「ぷっ」
私は2人のやり取りがおもしろくてつい笑ってしまいました。
「よし。じゃあ結衣。俺たちと一緒に来い」
「どこにですか?」
「内緒だ」
亮さんのお父さんは子供のように笑いました。
ついていかない理由も私にはなかったので2人についていきました。
「それで優里たちに会って私はここに来たってわけです」
「大変だったんだな」
「もうそれはそれは大変でしたよ。本当に……大変だった……」
「俺が彰に金借りるのを止めたのもこれがあったからか。よく頑張ったな」
俺は結衣の頭を撫でてあげる。
「うっ……うわぁぁぁぁん!」
結衣は泣き出してしまった。
「よく頑張ったよ結衣は」
「亮さん……ひっく……」
結衣は泣き疲れてそのまま寝てしまった。
「あれ……俺どこで寝よう……」
いつもは俺が寝た後に勝手に入ってくるから俺は気づかないけどなんか寝てるところで寝るのもな……
ソファーで寝るか……
翌日。
なんで自分のベットで寝てないのかとすごく文句言われた。