第85話 女の子たちと体育祭?
なんで前作の最終話で夏希の性格を変えてしまったんだ……
「いや~。なにも持っていかなくてもゴールできたよ~」
俺と竹中は応援席に戻る。
「優輝!!あなたなんでなにも持っていかなかったの!?」
知らない女子生徒がやってきた。
「いや、無理なお題だったし」
「どうせ『母親』とかだったんでしょ?私のこと連れて行けばいいじゃない」
「姉ちゃんは母ちゃんじゃないだろ!?」
「お母さんみたいなものよ!」
「うるさいな……ごめんな?うるさくて」
竹中が俺にむかって言ってくる。
「いや、別に大丈夫だ。うちの家族もうるさいし。姉ちゃん?」
「俺たち双子なんだ」
「竹中夏希です。上園亮さん」
「俺の名前知ってるの?」
「有名ですからね」
有名なのか……初めて知った……
「テストではいつも上位ですから」
俺の顔を見て気づいたのか竹中(姉)は言ってくる。
「あぁ。そういうことか」
「亮……私たちに内緒で新しい女の子?」
「ひっ……」
いきなりうしろから声がした。
「亮くんは酷いな~」
「おしおきですかね?」
振り返ると優里たちだった。
「ちょっと待て!!俺は別になにもしてないだろ!?」
「浮気してるじゃない」
「浮気なんてしてない!!」
「こ……この娘たちは!!」
竹中(弟)が反応する。
「知ってるのか?」
「知ってるも何も有名じゃん!!美少女が転校してきたって!!俺、竹中優輝!!よろしく!」
「「「よ……よろしく(です)……?」」」
急に話しかけてきたから優里たちは困惑している。
「優輝!困らせてるじゃないの!」
竹中(姉)が竹中(弟)を叩く。
「姉ちゃん酷い……」
「ご迷惑かけてすいません」
「いや!迷惑なんて!ねえ?」
優里が円と結衣に同意を求める。
「そ……そうだよ!」
「私たちなら大丈夫ですぅ」
「本当ですか?でも、すいません!ほら!優輝も謝りなさい!」
「別に迷惑なんて思ってないって言って……痛っ!」
話している途中で竹中(姉)に竹中(弟)は叩かれていた。
「すいません……」
「仲がいいんだな」
「上園……このどこが仲がいいように見えるんだよ……」
「見えるさ」
「眼科に行ったほうがいいな」
「ん?」
話している途中で視界になにか入ったような気がしたのでそっちに目を向ける。
「彰?」
「いや……俺なんか疎外感が……」
「お前いたのか……」
「酷いな!?」
「ん?彰って佐々木彰!?」
「あれ?彰のことも知ってるのか?」
「同士だああああ!!」
竹中(弟)が彰と肩をくむ。
「竹中?」
俺は半分呆れ気味に竹中(弟)に声をかける。
「ん?亮。今竹中って言ったか?」
彰が訊いてくる。
「あ……ああ……」
「同士よ!!」
彰も竹中(弟)の肩に腕をまわす。
「どういうことだ……?」
「ふっ……亮には一生わからないものだよ……実はな……竹中とはテストで順位が下から10番目の仲なのだよ!!」
うわぁ……
「こんなところで会えるなんて!!」
「俺も嬉しいぞ!!」
変な友情が……
それから竹中姉弟とは別れて自分の席にもどった。
体育祭の競技はどんどん進み、閉会式も終わって体育祭は終了した。