第74話 女の子たちと夏休み? 8月22日
クリスマス用の物語を書いてみたのですがやっぱり複線をはらないとうまく書けませんでした……
なので掲載はしませんよ。
え?今まで複線なんてなかったじゃないかって?
そ……それは……えっと……
小中学生は今日から冬休みかな?
みんな冬休みを楽しもうね!←話を逸らしますた
「しょうらいのゆめ うえぞのりょう」
杏奈が読み始める。
俺は止めようとしたんだよ……?
だけど取り押さえられちゃって……
「ぼくのしょうらいのゆめはけいさつかんになることです。
けいさつかんになってみんなをまもっていきたいとおもっています。
ぼくがけいさつかんになりたいのはかっこいいからです。
いまでもヒーローになりたいとかいってるひともいますが、というよりともだちのあきらのことですが、もっとげんじつをみてほしいとおもっています」
「けいさつかんですか~。亮さんかわいいですね~」
「亮くんこのころから彰君に酷かったね」
「亮は小さいころから心が歪んでたのね」
「なんか円と優里酷くね!?」
「お兄ちゃん小さいころから酷い……」
「詩織まで!?」
「じゃあ次いこうか♪」
杏奈が他の作文をとりだす。
「将来の夢 上園亮
俺は将来『残響死滅』になりたいです。
なぜなら残響死滅兄さんはすごいからです。
いきなり人の周りに死体とか出すんですよ?すごいじゃないですか。
空間移動でもなく、時間超越でもなく、次元を操ったわけでもない。
いや、そんな小さな能力ではないんですよ!?
そんなにすごい人になりたくないわけないじゃないですか!!」
「「「……」」」
みんな無言。
「ねえこれっていつの作文?」
「5年生……」
「小学5年生でこれは酷いですね……」
「亮くんのこと好きなのにこれは引くなあ……」
「お兄ちゃん……」
「1年のころ俺には現実を見てほしいって書いてあったのに……ぷっ……」
「彰うるせえ!!次だ次!!」
「将来の夢 上園亮
俺は将来ちゃんとした職に就いて両親に楽をさせてあげたいです。
まだ具体的には決まっていませんがとりあえず今のうちから勉強しておこうと思います。
そして両親に迷惑かけないように国立の大学に行ったりしてここまで育ててくれたので俺は両親に恩返しがしたいと思っています。」
「中1の頃の作文か……」
俺は無意識につぶやいてしまう。
「じゃあこのときに亮のお父さんとお母さんは……」
「まあいいや次……はやめておこう次は飛ばしてその次にいこう」
「順番に読むよ~」
杏奈は俺をからかうように言う。
いや……次の作文はまずいって……
「未来の俺 上園亮
とりあえず中学を卒業したら俺は自由に生きます。
俺をとめられるやつはだれもいません。
もうフリーダムっていうの?そんな感じです。
とりあえず改名して『餓慧園凌』みたいにします。
かっこいいでしょ?
そもそも俺はいるだけで世界を平和にできちゃうから正直なにもしなくていいんすよ。
だから俺は未来では自由に生きます」
「うわぁ……中2病全開ですね……」
「だから読まれるの嫌だったんだよ……」
「これが最後だね。そういえば亮は高校の作文はどこにおいてあるの?」
杏奈が聞いてくる。
「あれ返ってきたら捨てちゃうからないぞ?」
「資源を無駄にするな!!」
「リサイクルされてるからいいんだよ!!」
「まあいいや。じゃあ読むよ?」
「将来の夢 上園亮
将来の夢なんて大それたことではありませんが俺は優しい親になりたいです。
みんながいつまでも笑顔でいられる家庭をつくっていつも家族のそばにいる、そんな人間になりたいです。
俺はそのためならなんだってしたいと思います」
「亮は優しいね」
優里が俺を見ながら言ってくる。
「な……なんだよいきなり……」
「もうみんな笑顔の家庭つくれてるよ亮君」
「円の言う通りです亮さん」
「お兄ちゃんはいつもみんなと一緒にいてくれるもん!」
「み……みんな……」
このまま感動のエンドを迎える……そんな雰囲気だったけど……
「それでも宿題は自分でやれよ?」
「「「……」」」
とりあえず今日中に円と結衣の宿題は終わらなかった。