第7話 女の子たちは男子にモテる?
3人は俺を見つけると顔を明るくさせた。
「じゃあとりあえず自己紹介頼む。チャンスは一度だからな?」
ワンチャンスかよ…
「えっと……沢田優里ですよろしくおねがいします」
「塚本円です!よろしくね!」
「駒崎結衣です。よろしくおねがいします。ちなみにスリーサイズは「そんなこと言っちゃだめ!!」
円が結衣の爆弾発言を止める。
「じゃあ3人は上園の後ろな」
「俺の後ろ……だと……」
なんか怖くてたまらないのだが……
起きたときのあいつら怖かったし……
「(なんで今日転入してくること言わなかったんだよ)」
俺は小声で話す。
「(亮をびっくりさせようと思って。それよりも同じクラスになるなんてね~)」
「(きっとこれは運命の赤い糸だよ!)」
「(そして亮さんと私たちは裸のお付き合いを……)」
「(結衣は一回そのエロい思考を取り除こうか)」
俺は結衣の発言に注意する。
そしてHRが終わり優里たちはすぐにクラスメイトに囲まれる。
「どこから来たの!?」
「今はどこに住んでるの!?」
「兄弟は!?」
「3人って知り合いだったの!?」
「俺と付き合っグフッ!!」
「かわいいね!モデルかなにか!?」
「いや~人気者だな~そう思わないか?彰?」
遠くに避難した俺は隣にいる彰に話しかける。
「っていねえ!?」
さっきまで彰は隣にいたはずなのに俺の隣からいなくなっていた。
よく見ると優里達の取り巻きの中にいた。
「はあ……あいつらも人気だな……」
「質問はあいつが答えるわ」
優里がいきなり俺を指差す。
みんなが一斉にこっちを向く。
「へ?」
「おい!上園!!一体どうゆう関係だ!!」
男子が一斉に俺のもとに来る。
「亮!!信じてたのに!!」
彰が涙目で言ってくる。
「なにを信じてたんだよ!?」
「さあ!!どうゆう関係なんだ!?」
「亮さんと私達は……「結衣待て!!」
結衣がなんか危ないことを言おうとしたから俺はそれを阻止する。
しかし阻止するときに名前を呼んだのが間違いだった。
「おい!!こいつ今駒崎さんを呼び捨てにしたぞ!?」
「縄で結んで拷問だ!!」
「お……おまえら落ち着けぇぇぇぇ!!」
「逃げたぞ!!」
「追え!!」
男子達は教室から出ていく。
「ごめんね。バカばっかりで」
「おもしろいからいいよ!」
「ところで沢田さん達って上園君とどうゆう関係なの?」
「えっと……」
優里達3人は顔を近づけて相談を開始する。
「(ここは正直に言って亮を困らせるか嘘をついて亮を困らせるかのどちらかね)」
「(困らせるしかないの!?)」
「(嘘ついて許嫁とか言っておけば学校公認のカップルです!)」
「(ここは親戚とか言っておこうよ。きっと亮君を困らせたら亮君に嫌われて追い出されるかもよ?)」
「(それはだめ!)」
「(もう追い出されるのは嫌です!)」
「(じゃあ親戚ってことで)」
「私達亮とは親戚なの!」
「そうなの!?」
「うん!そうだよ!」
「従兄弟同士なんです!」
「そうだったんだ~でも似てないね?」
「でもモテそうなところは似てない?」
「言えてるかも!」
(亮がモテる!?)
(亮君が誰かに取られる可能性が!?)
(大変です!)
「亮ってモテるの?」
優里はできるだけ動揺していることがバレないようにする。
「モテるよ~男子にねっ!」
(だ……男子!?)
(男の子同士で……)
(駄目です!不健全です!)
「そんなに驚かなくていいよ~どうせ嘘だから」
「なぜ……わかった……」
「あんたの言うことだもん」
「酷っ!!」
(よかった……)
(見てみたかった……)
(安心したですぅ……)
「でも上園君って優しいよね~」
「あっ!それ言えてる!」
「そうなの?」
優里は聞いてみる。
「うん!すごく優しいんだよ!」
(そっか亮は他の人にも優しいんだ)
(他の人にも?)
(なんか嫉妬します)
なぜか3人の心が通じあっていた。
「あっ!授業始まる!」
クラスメイトが自分の席にもどる。
数分後ぼろぼろになった亮が教室にもどってきた。
「(亮?あんた他の女にも優しいんですってね?)」
「(亮君は私達にだけ優しければいいのに!)」
「(今夜たっぷりと優しく触って……「(下ネタ言ってんじゃねえよ)」
「(せめて私達があんたのために嘘をついてあげたんだからご褒美くらいちょうだいよ!)」
「(嘘?)」
「(亮君が困ると思って私達の関係を従兄弟にしたんだよ)」
「(それは助かるな)」
「そこしゃべるな~」
先生に注意されて俺たちは授業に集中した。