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第41話 女の子の辛い過去? ~優里編~

目標達成まであと10件!

みなさん本当にありがとうございます!

さて……この目標達成したら今度は総合評価を……

私の家は結構裕福な方だった。


お父さんがお金持ちだったの。


お母さんもすごく優しかった。


お父さんもお母さんも一人娘の私をすごく可愛がってくれた。


本当に幸せだった。


でもそんな幸せな生活に終止符が打たれたのは私が7歳の時……


お母さんが死んじゃったの……


本当に辛かった。


それからもお父さんは私がさみしくないようにって可愛がってくれた。


でも私はお父さんが泣いてるのを知っていたの。


だからお父さんに負担をかけないようにって私は強くなろうとした。


そして私が11歳の頃にお父さんは再婚した。


お母さんがいなくなってからも辛かったのにさらに辛い生活になってしまった。


新しいお母さんは厳しい人だった。


『何でも1番でなきゃいけない』


そう私は新しいお母さんに言われた。


でも急に1番になるなんて言われても無理に決まってるじゃない……


私が1番になれなかった時私が新しいお母さんにやられたのは『体罰』……


最初はビンタとかだった。


お父さんは新しいお母さんに嫌われたくないから何もしてくれなかった。


結局お父さんはお母さんが死んじゃってから少しおかしくなっちゃった……


決して私よりも新しいお母さんがいいからとかじゃない……


私はそう思わないときっと生きていけなかったからそう思うことにした。


私は体罰が嫌でとにかく頑張った。


そして1番になることが当たり前になったある時私は2番になってしまった。


ビンタは嫌だな……って思っていたんだけど私が新しいお母さんから受けたのはビンタなんか比べ物にならないほどの体罰だった。


『1番にならないなんてことが絶対にないように』


そう言いながら笑って私の爪と肉の間に針を刺した。あの時の痛みは尋常じゃなかった。


痛みでかなり叫んだと思う。


でもそれだけじゃなかった。


私の背中に火がついたタバコを押し付けたりもした。




「ちょっと見てくれる?」


そう言って優里は服を脱いで俺に背中を見せる。


「っ!!」


俺は驚きで声がでなかった。


優里の背中にはきっと消えることのない火傷の痕。


見るのも辛かった。


「やっぱり……こんな傷ついた女の子嫌だよね……嫌いになるよね……」


「そんなことない!!」


「え?」


「優里の背中の傷がなんだよ!?他の男はそれを見て優里のことを嫌いになる?もし嫌いになるとしても俺は優里を絶対に嫌いになんかならない!!もし優里がその傷のせいで誰とも結婚できないのなら俺がしてやる!!」


優里は驚いていた。


まあ俺がいきなり大声だしたのが原因だろうけど……


「亮……亮ぉ……!」


優里は俺の名前を呼びながら泣きついてくる。


俺はその頭をそっと撫でる。


いつも優里は強がってるけど今は小さなただの女の子だった。




そのころ結衣たちは……


「あっ!あれ詩織じゃない?」


「本当ですね。詩織~」


「あっ!結衣お姉ちゃん!円お姉ちゃん!」


詩織が結衣たちに向かって手を振る。


「詩織~。ちょっと一緒に出掛けない?」


「今から?」


「そうですぅ。ちょっと公園かなにかに行きませんか?」


「うん……?」


詩織は訳もわからず結衣たちに公園に連れていかれた。




「亮聞いて。その辛かった過去にもある時終止符が打たれるの」


泣き止んだ優里は思い出すように優しげな目で話す。



ある時私の家に2人のお客さんが来るの。


その2人は亮のお父さんとお母さんね。


その人たちはお父さんと何か話してから私のもとに優しく微笑みながらやって来た。


でもね、その時の私はもう死んだような目をしてたんだよ……


なにをやるにしても人形のように無感情な状態だった。


新しいお母さんの体罰にだってもう反応すらしなかった。


亮のお父さんとお母さんは私を遊園地に連れていってくれたの。


まあその時の私はもう中学二年生なんだけどね。


でも亮のお父さんはおもしろいし亮のお母さんはすごく優しかった。


その日、私は久しぶりに笑った。


笑ったら亮のお父さんもお母さんもすごく喜んでくれたんだよ?


そして亮のお父さんとお母さんは私にこう告げた。


『もうあの家には戻らなくてもいいんだよ?』


私はその時びっくりした。


もうあそこに戻らなくてもいいの?


もうあんな痛い思いをしなくてもいいの?


『まあ優里ちゃんが戻りたいなら別だけどねっ』


亮のお母さんがからかうように言ってくる。


『さあどうする?一緒に来るかい?それともあの家に戻るかい?』


その時私が選んだのは……


『一緒に行く!でも……最後にお父さんに……』


『それはだめだ』


『え?』


『それだとあの家からは離れられない。お父さんに会いたいならあの家に戻りなさい』


そう言われて私はお父さんよりも自分の身体を選んだ。


最後にお父さんに会わない代わりに体罰から脱け出せる。


もう頭はあんな痛い思いをしなくてもいい。それだけでいっぱいになった。




「それでここに来たってこと。円と結衣との出会いはまた3人の時に話すわ」


「そっか……優里……」


「ん?」


「優里は今幸せか?」


「なに言ってるのよ。幸せに決まってるじゃない」


「ならよかった」


「さて、そういえば亮は私のこともらってくれるのよね?」


「え……」


「手始めに一緒にお風呂入ってみよっか」


「ええ!?」


「じゃあ今夜はよろしくねっ」


そう言って優里は部屋から出て行ってしまった。


「…………」


どうしよう……



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