第110話 女の子たちと出会いの物語?
神様のメモ帳で早く黒つぐみのライブをやってくれないかとうずうずして待っているカレーライスです。
さよならピアノソナタの音楽がアニメで聴けると思うとなんか感激ですよね。
「亮さん。あんたはついにすべての鍵をそろえました」
「は?なに言ってるんだ結衣」
「よって新しい話を聞くことになります」
「え?円まで?なに?なんなの!?この空気!?」
「こ……心して聞くように……」
「優里は恥ずかしがってるのな」
優里顔赤いし。
とりあえずなんか居候している3人がいきなりこんなこと言い始めた。
「まあ亮さん。聞いてくださいな私たちの過去を」
「いや3人のは聞いたでしょ。詩織の聞かないと」
俺は詩織を探す。
「詩織はちゃんと部屋で勉強してるよ」
受験が終わったのにえらいな。
まあ受験前あまり勉強してるところなんて見なかったが……
「円と結衣もそれを見習おうな?」
「「う……」」
「このままじゃ話進まないでしょ……」
「じゃあ優里が話してくださいよ」
「わ……私……?」
「ほらほら~」
「わかったわよ……」
優里は咳払いをする。
「今から話すのは私たちが出会ったお話。まあ辛い話じゃないから軽い気持ちで聞いてくれればいいわ」
私たちが出会ったのは私が中学2年生のときだったの。
児童養護施設に円と結衣はいた。
「ねえ、ちょっと待って」
「どうしたんですか優里?」
「私が出会う頃もう円と結衣って出会ってるじゃない」
「そういえばそうだね」
「確か私たちは児童養護施設で出会ったんです」
「結局みんな児童養護施設にいたんじゃねえか……」
「あれ?もしかしてこれって別に語らなくてもいいんじゃ……」
「だめです優里!優里が変なフラグたてたせいで語ることは必須になっています!」
「私のせいなの!?」
なんか雰囲気的にまずい……
ここは流れを変えて……
「優里たち以外に親父はだれもたすけなかったのか?」
「私たち亮のお父さんたちがなにをしてたかも知らないし、むしろ詩織が来たことで私たちのほかにもたすけられた子がいたんだな……って思ったもん」
「そういえば亮くんのお父さんってなにしてる人なんだろうね?」
「私の借金も簡単に返してましたです」
そう言われるとなにも答えられない。
正直親父たちの仕事なんてむしろ親父たちに興味なかった。
でも親父たちのおかげで優里たちと出会えた。
そこは感謝するべきなのか……?
でも一人でいるさみしさとかはなくなった。
時間が経つのが早くなった。
それだけ優里たちと一緒にいることが楽しいということになる。
「もうこれ結婚するしかないんじゃないですか?」
「なんでお前は勝手に人の考えに入ってくる……」
「一夫多妻とか亮さんかっこよすぎます。非リア充から見たら『お前みたいのがいるから俺たちは女の子に見向きもされないんだ』と言われますね」
「それあかん」
「まあとにかく!私たちは児童養護施設で出会って亮くんの家に来た、それでいいんじゃないかな?」
「ストップ」
「「「?」」」
締めようとした円を俺は制する。
「そういえばなんでお前らはあのタイミングでうちに来たんだ?」
「亮さんのお父さんに『俺、帰ったら結婚するんだ』って言われて」
「ごめん。まったくわからない」
「なんか『俺はもうすぐ死んじゃうから、そしたら息子が悲しむから行ってあげてくれない?』って言われたのよ」
もうすぐ死ぬ……?
死ぬことがわかってた?
なんで?
「あのときは冗談だと思ってたんだけどね……」
「亮のお父さん優しかったもんね……」
「お母さんは……うん怖かったよね……」
「怖かった……」
「私たち中学生なのに叱られましたもんね……」
「でも叱ってくれるっていうものはいいものよね」
「そうですね」
とりあえず謎がまた増えた。