第11話 女の子たちとゲーセンで?
「ここがゲーセン……」
「すごいね」
「初めて来るです……」
「お前ら初めてなのか!?」
「うん」
「来たことないよ?」
「初めて来たからびっくりしてるんです」
ゲーセンに来たことない人がいるなんて考えたこともなかった……
「じゃあ優里ちゃん達初めてのゲーセン楽しもうよ!」
彰がそう言い俺たちはゲーセンに入る。
「亮!あれとって!」
「ん?どれだ?」
俺は優里に手を引かれる。
「ぬいぐるみ?」
「うん……だめ?」
「そんなことないよ」
俺は優里が欲しいと言ったぬいぐるみをとるため集中する。
自慢ではないが俺はUFOキャッチャーは得意なほうだ。
俺はぬいぐるみをとって優里に渡す。
「ありがとう亮!」
優里が抱きついてくる。
「どういたしまして」
俺は優里の頭を撫でる。
「落ちた~!!」
「とれないですぅ!!」
他の2人が騒いでいる。
俺たちは2人のもとに向かう。
「彰どうして涙目なんだ?」
「べ……別に泣いてなんか……!!」
「彰君もう一回!!」
「私もお願いします!!」
「はい……」
彰は財布をだして金を入れる。
「彰……金は返さないからな?」
「亮はそう言うと思ったよ……」
「2人はなにをとろうとしてるんだ?」
俺は2人がとろうとしてるものを覗きこむ。
円は初音●クのフィギュア……
結衣はハ●ヒのフィギュア……
「なんで2人ともフィギュアなんだよ!?」
「これがほしいの!だってなんかかわいいもん!」
「私もほしいんです!」
円はただ純粋にかわいいからという理由で初音ミ●は知らなそうだ。
でも結衣はなんかとろうとしてる熱意がちがう。
多分ハル●自体を知っててとりたいって感じだ。
な●はシリーズのフィギュアがあったら俺も頑張ってたかもしれない……
とくにフェ●トな!!
おっとそんなことを考えてる場合じゃない。
彰の金が減っていく姿をを楽しまなければ。
「彰君!!」
「私もです!」
「はい……」
彰意外に金持ってるな~
「2人とも?彰君に迷惑だよ?」
「優里ちゃん!」
ちっ……
これで2人は彰の金を使わなくなっちまう……
「使うなら亮のお金使わなきゃ」
「なに!?」
「亮君!」
「亮さん!」
「2人とも待つんだ!!俺がとる!!それじゃだめか?」
そう言ったら2人は自分たちじゃとれないからと俺に任せてくれた。
よしこれで俺の金の消費は最小限に抑えられる。
「おっと!手がすべった!!」
急に彰がボタンを押してしまう。
「ごめんな」
こいつ……わざとやりやがった……
そんなに俺に金を使わせたいか?
お前の思い通りにはさせない!!
彰がボタンを押してしまったせいでもう横には動いてしまったがここからとってみせる!!
俺はなんとかUFOキャッチャーの爪でフィギュアの箱の端をとらえる。
するとフィギュアの箱が回転し取り出し口に落ちる。
「亮君ありがとう!」
「どういたしまして」
「ちっ……」
「お前の思い通りなんかになると思うなよ?」
それから俺は結衣にもとってやり帰宅する。
「楽しかったね!」
「亮大事にするから!」
「私も箱から出さないで飾っときます!」
結衣それはちょっと……
「ん?優里どうした?」
優里が俺の目の前に来る。
チュッ…
「お……お礼!!」
「優里ずるい!!私も!!」
「私もです!」
なにが起きたかわからず俺は放心状態になってしまった。
3人にキスされた……?
どうして……?
訳がわからない……
「ちょっと!?亮どうしたのよ!?」
「亮君!?」
「ショートしちゃってますぅ!」
俺が最後に聞いたのは3人の悲鳴に似た声だった。