12ページ目 イクスプロージョン!?
うう…評価、感想下さいませ……そうすると励みになります
俺の名は旅人。
俺は、いつものように朝早くに起きて、メルモフを洗ってやっていた。
「もふー♪」
「そうか、そんなに気持ちいいか…」
メルモフは全身が何やらもふもふとした毛に覆われたふわふわの生命体だ。はっきり言おう、モフモフはとてつもなくモフモフだ。モフモフはそれ以上それ以下のモフモフ以外、何者でも無い!
とまぁ、俺が言いたかったことは…モフモフ最高!ということだけだ。モフモフはとっても気持ち良い。
俺はメルモフを一心不乱にモフモフモフモフしてやる。気持ち良い…夢心地だ…最近の様々な動乱で疲れた体を休めてくれる…
「おーい。旅人!朝飯だぞー!」
俺が居候させて貰っている家の家主、鈴音の声が一階から聞こえてくる
…でももっとモフモフしてたい。一度はまったら辞められない。麻薬にも似た感覚だ…
「もふー♪もふもーふふもふ♪」
う…何てメルモフは可愛いんだろう…永遠にモフモフしていたい。モフモフ…………く…何て強烈な願望が生まれるんだ…モフモフ…
でも、そういう訳にもいかないだろう。俺はメルモフを連れて、立ち上がり、居間に向かう
「おはよう。旅人」
「おはよー!」
「あぁ………………………………………………………おはよう」
鈴音と凛歌に挨拶する
正直、俺は挨拶というのが苦手だ。
今までずっと一人で旅をしてきたせいなのかは知らないが、挨拶をすることに対して、何の必然性も見つけられない。所詮はただの定例系ではないか。
「もふー♪」
「あ、メルモフ…可愛い♪」
「もふも?もふー!もふもーふもふ♪」
凛歌がメルモフを奪いとってモフモフする
むむむ…そのモフモフは俺だけのものだ!と言いたいが……そんなことは……大人気が無い。
「それじゃあ、食おうか」
「いただきまーす!」
「む…何だこれは?」
俺が指を指したのは…何やらネバネバとした豆であろうか?とにかく茶色い豆らしいだ、はっきり言うと腐ってる。臭い
「あぁ…それは納豆って言うんだ…まずは醤油をかけてかき混ぜてご飯にかけて食べるんだ」
「かき混ぜるか…よし」
「いや待てぇ!何で納豆をかき混ぜるためにお前は剣という人を斬殺するための武器を取り出してるんだ!?」
「違うよ鈴音。人を刺殺することだって出来るよ!」
「そういう問題か!?凛歌!」
「こんな腐ってる豆が食べれるはずが無い…それなのに食べる等と言う虚言を…食費を浮かせるために、腐ってる物を出して尚且つ俺を騙そうとしたな?」
「ちょっと待てぇ!確かに食費を浮かせたいのは事実だけどさぁ!でも納豆というのは最初から腐ってる食べ物だから!それに俺が嘘をつくような奴に見えるか!?この目を見てくれ!」
「……すまない。嘘をつくような奴に…………………………………………………………見える」
「ってうおぉい!?」
「腐ってても食える豆は存在しない!
チーズとかはカビが生えていても食えるし、シュールストレミングはサバを発酵させたものでも食えるが…豆を発酵させるなど聞いた事が無い!」
「なんで世界一臭い缶詰と評判のシュールストレミングの存在を知ってて納豆の存在を知らないんだ!?
…………………………………………………………あ、そうか、シュールストレミングは世界一臭いと言っても、仮にも世界一だから外国の人でも知ってるか…ってそんなこと考えてる場合か!?俺!」
「…」
「ってちょっと待て待て待て!
何故お前は無言で納豆を持ってこっちにサイドスローで投げる体勢に!?
納豆を顔面に投げつけられるのは嫌だぞ!?いくら食品と言っても、食品だからこそ駄目じゃないか!?
食べ物は粗末にするな!」
「…とりあえず食え」
「命令系ッスか!?お前一応居候だよな!?」
「ふむふむ、鈴音。お前はどこの武士子…もとい体育会系だ?」
「って鳥本!?どうやってここに!?」
…俺が鈴音の口の中に腐った豆をねじ込もうかとしていたら、鳥本がソファーに座っといた。
全く…鳥本、コイツは…
「む、当然のように不法侵入だ」
「またもや不法侵入かよ!?」
「またもや?鈴音、お前は馬鹿じゃないのか?俺は前回、不法侵入はしてない」
「でも前回、不法侵入とか言ってただろ!
…あれ?でも確かアレって嘘だったような…いや、でも…」
「やはり馬鹿だな」
俺もそう思う、まぁ口には出さないが
「馬鹿馬鹿言うな!馬鹿って言ったほうが馬鹿なんだぞ!」
「一体どこの言い伝えだ。それに俺は事実を言ったまでだ」
「ひでぇ!」
鳥本…口喧嘩が強いな…まぁ鈴音が弱すぎるせいもあるだろうが
「さてと…すまないがさっきの話は聞いていたぞ。旅人、鈴音の言ってることのほうが正解だ」
「む……そんなはずは無い。腐った豆をそのまま食べるなど、神界や魔界でも聞いたこと無いぞ、お前も騙すつもりか?」
「いや、そんな事は無いぞ。第一にまずお前を騙す理由が無い。
…現在進行形で凛歌が食べてるしな」
「…………………………………………………………た、確かに……………………………………………………………………………………」
俺が凛歌のほうを振り向くと、現に凛歌が納豆を食べていた
「…………………………………………………………………………………………………………………………………鈴音、さっきは疑ってすまなかった」
「…もういいんだ。旅人…どうせ俺は信用が無い男ですよ…俺って本当に人望無いな……」
ヤバい。完全にふて腐れてる。
「そ、そうだ。俺が昼飯を作ろう。自慢の腕を奮う事にする」
「やめてくれぇっ!!!」
おおっ!?俺が言った途端にいきなり鈴音が復活した!?
でも『やめてくれぇっ』ってどういうことだ?
………………………………………………………………………………そうか
「別に気遣ってくれる必要は無い。たまには料理しないと、俺も腕が鈍るしな
………この世界の調理器具にはあまり慣れてないが…これは…火を起こすものか?」
「いや、心からやめてくれ!本当にお願いします!何だか良く分からないけど、いやな予感しかしないんです!だからやめて下さいませ旅人様ぁっ!!!」
後ろから鈴音が何か叫んでいるが、よく聞き取れない
「む…火がつかないな……違ったのか?…仕方がない、魔法で…」
「違うんだぁ!ガスが出放っしになってるだけだから!早くガスを止めろぉっ!さらに火の魔法なんて使うんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「…さて、逃げるか」
カチッ
ボッカーンッ!!!
その後、『何故か』大爆発した。爆発魔法など使って無いのに……………………………………………………………………………………何故だ
はい、爆発落ちですね。前回は爆発しなかったけど(笑)
鈴音「うう…酷い目にあった…」
そう言うなよ鈴音
では、正体不明でした!