第八話:友達?
更新が、お久しぶりとなってしまいました。(意味不)
実は、パソコンが故障してしまいまして…。;;
祖父が直してくれたので、問題はないのですが。
「刹那の時。」の更新を待っていて下さった方、本当に申し訳ありませんでした。当分pc投稿ができず、ipodからの更新になると思うので、かなり遅いと思います。ご了承下さいませ。
他の更新小説にも一応載せています。では、本編に入ります…><
翌日。学校に行くと。話し掛けられる。
「右京さん。」
その声の主は、クラスの女子だった。私には、女友達があまりいない。なら、呼び出しかな?でも、私は呼び出しをされるようなことは………してますね、はい。(周りの男子により)
「何?」
「話があるの。ちょっと、裏庭まで来てくれない?」
裏庭と聞いて、一瞬だけ嫌な思い出が頭の中で駆け巡った。
“生徒と恋愛なんて、ありえない”
冷めた表情でそう言った、先生のことを。
「…うん。」
私を呼び出してきた人は一人だけど、裏庭にはきっと数人いるんだ。多分彼女は、リーダーのような存在なのだと思う。名前は…兵頭恵那。フルネームで覚えているなんて、やるな私。いや、私が凄いんじゃなくて彼女が人気だからか。
気がつくと、目の前に彼女はいなかった。私は、少し小走りで裏庭へ向かった。少しでも遅れて、いちゃもんつけられたら嫌だしね。
裏庭に着くと、兵頭さんがいた。しかし、予想していたのとは違った。いるのは、兵頭さんただ一人。周りを見渡すが、いる気配はない。私は安堵の溜息を小さく漏らすと、兵頭さんの元へと走っていった。
「兵頭さん!」
「あっ!右京さん!」
私を見つけたときの彼女の笑顔は、とても愛らしかった。どうして、私の周りには美形がたくさんいるのだろうか。きっと私の顔は、美形とはとても言えないと思うのだが。
「あの…何か。」
少し腰低めで聞いてみる。兵頭さんは、クスっと笑った。その笑顔がなんとも可愛らしい。彼女が男女共に人気があるのも、分かる。きっと、先生だってこんな美少女に言い寄られたら…なんて、ね。
「あのね、お願いがあるの!」
「…お願い?」
滅多に兵頭さんと話したことがない。けれど、今こうしてお願いされている。内容は、まだ未明だが。
「こんなこと、わざわざ呼び出して言うのもどうかと思うんだけどね。友達になってほしいな。」
彼女は、私の服の裾を軽く掴んで私を見上げた。子犬のような、大きな瞳が愛らしい。その愛らしい黒は、私を見つめている。女の私でも胸を騒がせるような仕草。ああ、やっぱり可愛い。
「え…も、勿論!」
友達がいなかった私にとって、こんなに嬉しいことはなかった。しかし、この時の私は少し舞い上がりすぎていたのだ。そのせいで、気づかなかったのだ。彼女がそう言った、本当の理由を。そのウラを。
時は、私たちを置いて過ぎてゆく。私たちは、その時に完全に置いていかれないように、必死でついてゆく。けれど、彼女だけは。兵頭恵那だけは、私を嘲笑しながら苦しくもなさそうに私を置いてゆく。
瞬間、目を見開いた。
どうやら、この目は閉ざされていたようだ。そして、先程の出来事が、全部夢の住人によってみせられていたことに気が付いた。
「ヤな夢…」
私は、昨日友達になった兵頭さんのことで頭がいっぱいだった。だから、夢を見たんだと思う。それにしたって、酷い夢だ。何でこんな夢を見てしまったんだろう?
一生懸命考える。けれど、考えているうちにその内容が馬鹿馬鹿しいことに気が付いた。「時間」という夢を見たからだろうか。夢のように、置いていかれないように、そればっかり考えて。「こんなことを考えている時間が無駄だ」と思うようになった。しかしそれは、ある意味間違っていたのかもしれない。そうやってかっこつけて、肝心なことを考えないようにしていた。
その判断が、後に私にとって最悪な事態になるなんて…。
当時の私は、そんなこと思いもしなかった。