第四話:男同士の話。佐々木視点☆
この話は会話文が多いです。(つかほとんど会話文と佐々木の気持ちのみで構成されている)
すいません、とりあえず…m(__)m
「バレバレなんだよ。姫香への態度が」
その言葉を言われた瞬間、頭の中で「殺」の文字が俺の脳内に現れた。
それと同時に、この緑川に対する対抗心のようなものを覚えた。
こいつ、誰に断って右京のこと呼び捨てで呼んでんだよ!!
つーか、何で野郎の前と右京の前での態度が大幅に違うんだよ!
もしかして、アイツが地出すのって俺だけ!?
だったらある意味すっげームカつく。
他のやつには全般的に優しいくせに…
詐欺だ…
色々心の内で思うことは多い。そして、大抵心の中で喋っているときは、現実ではだんまりか呟き。そして今まさに、俺は呟きの状態。
「あーそうだよ。
確かに俺の右京への態度はバレバレだよ。分かりやすいよ!
そんなこと俺だって気づいてるっつーの!
でもそんなこと気にしてたら、アイツに好きな人が出来るかもしれねぇだろ!!
つか、もういたりして!って、その相手が俺じゃなきゃまじで笑えねぇ!!どうすんだよ!
つか、あれか?まさか、緑川を好きになったんじゃ…
いや、それどころじゃなくて、もー付き合ってたり…あああ俺の初恋!
いや、まだ大丈夫だ。まだ終わってねぇ!まだ終わったと決まったわけじゃねぇ!
にしても緑川のあのうさんくさい笑顔…ムカつくな…
くっそー…さっきだって、右京のことを…ひ、ひ…姫香………って言ったし!
馬鹿にしやがって!右京はお前のものじゃねぇんだよっ!
って、問題はそこじゃねーんだよ!話を戻せ、俺!
いや、待て。そもそもどういう話をしてたんだっけ…あれ?」
「長文ご苦労様。でも、誰も聞いてないから、お前の作文なんて。」
「うわっっっ!んだよ、いきなり!って、右京は!?」
「お前、馬鹿?姫香は今寝かせたところだろ」
「右京を呼び捨てにするな!つーかお前が言うとエロい!」
「はぁ?残念ながらお前に罵倒されても全然嬉しくねーんだけど」
「黙れ変態!」
「だから嬉しくないっつってんだろ?ちゃんと聞こえてなかったのか。聴力の再検査でもして、俺とゆーっくり語り合う?佐々木くん」
「キモい!佐々木くん言うな!」
「んじゃお前。つか…いいのか?語り合わなくて。」
こいつが、本気で俺に「語りあう」とか言っていたなんて信じられなかった。
でも、本当に…こいつと語り合ったってロクなことがないに違いない。
うん、馬鹿な俺でも断言出来る。
きっと語り合ってよかったなんて思えるの、一パーセント未満だろう。
「はぁ!?誰がお前と語り合うか!」
「ホントにいいのか?………ひ・め・…」
「分かったーーーー!何についてだよ!ただし三十秒だけな!」
「おい、それ語り合うっつわねぇよ。」
都合の悪いことは基本シカト(特に緑川の場合)、佐々木由馬くん。
「一ー…二ー…」
「ちっ、もうカウント始まってやがる」
「ホラ、かたらねぇのかよ」
馬鹿にされてた分、鼻で笑ってやった。
今、多分優位に立っているのは俺だ!!
「クス…」
…笑われた。何で?
「分かったよ。言ってやるよ……右京、好きなヤツいんぞ」
緑川は、ずっと右京のことを俺に話すときだけ「姫香」なんて呼びやがって馬鹿にしてたくせに、いきなり「右京」と呼んだ。もしかして、まじでだろうか。
「言っとくけど、まじだぞ。しかも相手は…あー厄介。」
「……………っそれ、誰だよ!!」
「それは…お、三十秒経った。」
さっきまで優位に立っていたような気がしてたのに、今は完全に立場逆転だ。
緑川は、さっきの俺のように鼻で嘲笑った。
「…じゃ、終わりだな。」
「はぁっ!?言えよ、気になんだろ!」
「……人に頼みごとするときは?」
「お願いします緑川先生教えてください」
あー、もう、プライドが…こいつに対するプライドが…
「言うだけ?あれ?…ど、げ、…」
「お願いします」
そう言って、俺は地面に額がつく位まで深深と土下座をした。
「まじで好きなんだなぁー。青春?お前のその恋、潰しがいがあるだろうな」
「はっ!?」
「冗談だよ。…教えてやるよ。」
「………サド教師」
「あ?なんか言ったか?」
「イエナニモ。」
俺が余計なこと言うたびに、ことが焦れてきている気がするから、もう口出すをするのは止めることにした。
「で?…教えてくれ。」
「ああ。その好きな人なんだけど…」
心臓が無駄に跳ねている。苦しいほどに。
「相手は、先生なんだよ」
「…………は?まさか、お前とかいわねぇよな?」
「………………」
ここで緑川先生は考えた。
真相は、やはり焦らした方が面白いので、言わないことにしよう、と。
―――俺は、何も知らない。
こいつの沈黙の間、何を考えてやがるのかを…
「わりぃな、実は俺なんだ。」
「…………自意識過剰も大概にしやがれ!!俺の敬語と土下座を返せや!!」
こいつ、やっぱり気にくわねぇ。
ホントにすいません。
あと、佐々木の独り言を鍵カッコで綴ったところがありますが…改行していますが、一応故意にやってます!気分を害されたらすいません。つか、会話文が多い時点でもう無理ですよね><。