第2話 スキル鑑定
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目を開けると、王座?のような場所にいた。
王様のような人は周りを探してみてもおらず、ただ空いている椅子があるのみだ。
「転移魔法…?」
最初は小説の読みすぎだと思った。
ただ俺の頭が都合のいい夢を見ているだけだと。痛みによって引き戻された。
ドッキリでは無いかと疑った。転移魔法?瞬間移動?なんて不可能に決まっている。
こんなのテンション上がんないやつの方が居ないだろ…!
「皆さまには、今からスキルの鑑定をさせていただきまーす!」
と、先ほど転移魔法らしきものを使ったマインが叫んでいる。
クラスメイト達も意味がわからない中、だんだんと現状を受け入れてきているようで従っている。
「おお!木枝様は【絶対貫通】のスキルですね!このスキルさえあれば一国の英雄だって遠くないですよぉ!」
「お、おお?すごいのか?」
「はい!それはもうとてもとても!」
「そして次は、月江様は【幻想の奇術】!?伝説でしか確認されていないスキルですよ!」
「え、なんか強そうだね!」
とまあ、皆現金なもので逃げられないことが分かってか自分が強いスキルを持っているとおだてられてかもう元の世界のことなどあまり考えてないようだ。
「お次は川村様ですね!ええと…あれ?故障でしょうか」
これは、強すぎて測れなかったとかいうあるあるなのか!?
クラスメイトのとこをどうこう言えないくらい自分でもテンションが上がっていた。
「【風魔法A】…?鑑定結果では普通の風魔法とは余り変わらないようですが」
「【風魔法】と言うのは強いんですか!?」
何故か三原が息を荒らげて聞く。
「一般的な魔法使いが最初の方に覚えるスキルになりますね…」
は?
今なんと?
ギャハハハ、と笑い声が聞こえる。その方角を向くと
「川村ァ、お前だけ雑魚じゃねーか!」
さっき当たりスキルを引いていた松山だ。
「てめぇ学校ではよく偉そうにしてたなぁ!それでこっちではなんだ!?ただの雑魚じゃねえか!」
と俺に向かって敵意をむき出しにしながら近づいてくる松山。
「なにをする気だ____
「松山様。国王様が不在とはいえ仮にもここは王座。荒事はよくありませんよ?」
横から入ってきたマインが松山を光で吹き飛ばした。
「ガハッ…………!?」
「松山くん!?!?」
クラスメイトがざわめき出す。
「皆さま、静粛に。先程も申し上げましたがここは王座であります!国王様が戻られた時に粗相をなさるようでしたら、私手加減は出来ないかもしれません。」
あまりにも冷たい殺気に誰も言葉を発することが出来ない。そこに、一人の男がやってきた。
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