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カブトムシ
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きみは
ぼくと出逢うまえから
カブトムシだった
最初は
手のひらに来てくれたんだ
それから腕をつたい
肩まで
登り
喉元まで
きみは
歩いてくれた
そして
胸のあたりで
一休み
不思議だね
きみとは
遠い昔から
繋がっていたような
気がした
一緒に
大きな命を
感じあって
このひとつの息のなかで
時空のハーモニカを吹いた
ああ
きみは
ぼくと出逢ってからも
カブトムシだった
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