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雲泳ぐ
今々、僕の気が付かないところで
雲が泳いでいる
情熱が目を覚ませば
押し寄せてくる雑務で
再び床に就いてしまう
それでも色彩というものは
うねりを打って
また近付いて
僕の心情に頭を下げてくれる
終わるものなんじゃない
終わるものなんじゃない
そんなもんじゃない
そう、雲だって泳ぎ続けている
風だって今日はこんなにも
瑠璃色だ
僕にだって裸の聲がある
どこに居たって裸の聲がある
誰と居たって
何をしてたって
飾ってなんかいられない
僕と君の笑顔に
嘘をついてなんかいられない