13)ある上着の受難
上着テロ
結局書いたのかよ。
限界に挑戦したかったんじゃよ。後悔しかしとらぬ。
おうおうおうおう。
雁首揃えて身の程知らずのトォヘンボクが、あたしら目掛けて突っ込んでくら。
こうなりゃぽんとあたしらは、言うが早いがカミサマの尊き御身を護る為、四方に散ってその身にかかる苦難火の粉を払うべく、身体ぁ張って身構えたって寸法よぉ。
あたしら衣服の仕事ってぇのは、もちろんカミサマ御身を外敵よりお守りするってぇのもあるが、一番のダイジぁそこじゃあねぇのさ?
わかるかい?
そうさ、衣服は隠すものさぁ。
穢れ爛れたクソガキの目ン玉なんかにゃもってぇねぇ、天上天女の輝きもった空前絶後のその玉身のお宝を、どこの馬の骨ともつかねぇ輩に欠片足りともみせちゃあなんねぇ。
そいつがあたしら衣服らの、事の一番天辺大事な大仕事ってヤツなのサ?
今あたしらが無造作に、カミサマ四方に控えてるように視えてるヤツぁ、メクラの証拠さぁ。試しにどの方向からでもいいさ、カミサマの玉身を覗きこんでみやがりやがれってんだぃ。
どっこら見ても完璧に、世界神秘の秘宝たるカミサマ御身の観音さまとまろやか丘は拝めねぇって寸法さぁ。
なにぃ?カミサマにお見服きせりゃあ問題ねぇって?
ははぁ、アンタちょいとやぼてんだぁ?
自分の伴侶や想い人に、別の誰かに抱かれてクレってはける口かい?
あたしら衣服ら4人にとって、カミサマ御身がアタシら以外を袖に通すってぇのはそういう意味さぁ。
それが正しいなんてこたぁ分かってる。それでもなのが乙女の嫉妬の華ってもんだろ?
ま、アタシらがいりゃカミサマ御身が誰かに見られることもねぇ。
今しばらくはこのワガママを続けさせてもらうのサ?
そうしてあたしが子鬼の眼から、カミサマ御身をお隠ししながら気ぃ張ったまま御身の前に突っ立ってた時のことさね。
不意にあたしが肩から掛けてた上着の袖を引っ張るお人がいたんだよ。
そりゃあ誰かって?
もちろんそんなのあたしの後ろに立ってるお方に他ならんさねぇ。
まぁカミサマもこの場の緊張にだぁいぶ参ってたんだろうね?
そのままあたしの上着の袖口でもってお指遊びをお始めになられたのさ?
あたしらモノからヒトに変わった連中は、カミサマのお手で自分の本来の姿を弄くられるともうたまらなくなっちまう。
早い話がこんときのあたしがそのままそれさぁ。
その尊いお手で上着の袖口をこう、こりり、しゅしゅしゅと撫で廻されると、そのタンビにあたしの真ん中が熱くなる。ジュクジュクした感覚があたしの真芯を襲うのさぁ。
さすがのあたしもこんな所でお月さままでトンじまうわけにゃあいかねぇ。
必死に小股を締めて気の昂りを堪えたが、カミサマのイケナイお手は一向にお止まりにねらねぇんだ。
上着の袖口をクリクリぃっと弄られるタンビに、あたしの身体がピクピクんと跳ね上がる。そんで同時に上着の弱い所を引っ掻かれるともうあたしの首筋はゆでダコだぁ。ついつい堪らず口から女が漏れちまう。
ご無体だぁ、こんな所で堪忍しておくれよぉカミサマぁ。あたしは目端に涙を浮かべて、尻捩らせながらただただカミサマのお慰みに耐え続けた。
ぅ、ひぅっとあたしが声を殺していると、突然上着の袖横からカミサマの指が無遠慮に上着の中に潜りこみ、上着を内側からぐしゅぐしゅぐしゅとかき混ぜ始めたからたまらない。
とたん下がる肩、はね飛ぶ身体、腹ん中の一等奥をかき廻される感覚があたしを襲う。もういけねぇソレ以上はいけねぇよぉっとカミサマから身ぃ離そうとしたこのあたしの背中にトンとカミサマ自身が触れる音。
何を思ったかパンツのヤツがこのタイミングでカミサマの身体ぁ押出やがったっ!!
とたんにカミサマの唇が上着の首口に触れ、カミサマの指が上着の更に奥へと押し込まれちまう。堪らず一際高い声を上げたあたしの身体は同時に大きくのけぞった。
瞬間あたしの身体からするりと上着がこぼれ落ち、カミサマのお手の中へと落ちちまう。それがあたしのキメテとなって。
あたしは一等高い、お月さまをみちまった。
なにがいいてぇかって?
どんなに小股の切れ上がったいい女でも、カミサマのきまぐれの前じゃ肩なしだったってだけのお話サ?
だから問題なんてなんもねぇって言ってんだろっ!!
女の肩に掛けられた上着いじることの、どこがわりぃんだよっ!!
そんなんそれとヤマシいこと結びつけるヤツの方が問題じゃねぇかっっ!!
俺ぁ無罪だっっ!!
などと、容疑者は供述しており、捜査当局は事件との関連性を探っています。
ちょっと精神科にイッてきます(白目)
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