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赤い糸

作者: Izumi Kei

[赤い糸]


体に走る無数の赤い糸


切ればそこからはらりはらりと糸屑が溢れ出し


優しく白い布を染めてゆく




少しずつ染まるその綺麗な赤に


何度魅了されただろうか


ポツリポツリと火花を散らすその綺麗な模様に


何度心を奪われただろうか



その綺麗な赤だけが昨日の心を鎮め眠りにつく


そして翌朝には痛みと後悔だけが心に残る。


また今日を生きていく。


なにも言えなくなったこの世界からの贈り物


赤い糸を求めて今日こそは一歩踏み出そう


来世はきっといい日になると信じて

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