86話「マラソン大会前日」
「あー、マラソン大会やだー」
「本当に。まずこの練習が無理(笑)」
私たちは絶賛マラソン大会の練習中。
マラソン大会が近いということで、体育は学校周辺をランニングする。
毎年あるが、この練習が嫌だった。
「マラソン大会は、まだいいけどさ。体育で走るってなると次の授業とかだるいよね」
「分かる。まずもう汗かくからやだ」
「水曜日は1限からだしもう無理!金曜日は最後だしいいけど」
「だよね、もう更衣室の中制汗剤の匂いがやばいもんね」
私は、美鈴と走りながら話していた。
体育の先生は、緩いためちゃんと決められた距離を走れば話していても怒らない。
「ね、本番も一緒に走らん?1人は寂しい」
「いいよ。毎年さ、花道通るの嫌なんだよね」
花道とは、コースの中にある一本道のことで、そこは横に並んで走ることが出来ず、一人一人を見ることが出来る場所のことだ。
「やよね。そこ2回も通らんなんとか更に地獄」
男子は、7.2キロ。
女子は、4.8キロ。
山の周りをグルグル走るのだが、1周2.4キロで女子は2周、男子は3周なのだ。
「まぁ、でも怜奈はいいよねー」
「え、なんで?」
「だって、知らん人に見られるのは嫌だけど彼氏に見られとるって思えば頑張れるじゃん?」
「いやいや、それは別でしょ笑だって別に彼氏だけに見られとるわけじゃないじゃん?」
「まぁね〜」
そう話しているうちに、走り終えた。
「お疲れさん、明日頑張れよ」
「先生、頑張りたくありません笑」
「そんなこと言わんとー、部活引退してから運動してないからきついかもしれんけど、最後のマラソン大会やし。な?」
「程よく頑張ります」
明日は全然待ちに待っていないマラソン大会。
それでも頑張ろうと思いながら私たちは体育館へと向かった。




