18話「宿泊-2日目②」
私と先輩は外に出た。
「先輩、どうしたんですか?」
「すまん。ちょっと言いたいことあって」
「大切な大会の途中で悪いんやけどさ、言うなら今や!って思ったから言わせてもらう。俺と付き合ってくれませんか」
いきなりの告白に私は戸惑った。でも私の答えはただ一つ。
「ごめんなさい。」
「やっぱ無理か〜一応理由聞いてもいい?」
「先輩のことが嫌いだからというわけではないです。でも私には好きな人がいます。なので…」
私は好きな人がいるから。そう言って断った。
好きな人というのはもちろん優大のことだ。
「そっか。でもまぁ、はっきり言ってもらえて良かった。その人と上手くいくといいな」
「はい。ありがとうございます。」
そう言うと先輩は中に戻って行った。私もすぐに戻ろうと思ったが外が気持ちよかったのでしばらくここにいようと思った。
しばらく外にいると誰かが出てくるのが見えた
「優真さん何の用事やったん?」
優大だった。
「んー?告られた」
「え?そうなん?で、返事は?」
「それ聞いちゃうの?」
「うん、だって気になるやん」
何で気になるんだろう。そう思ったが
「断ったよ。好きな人がおるからって」
「断ったんか〜ん?好きな人って?」
「それは秘密ですー」
私は告白されたことは正直に言ったが、好きな人が誰なのかは言わなかった。今が絶好のチャンスなのかもしれない。だけど大会の方に専念したかった私は、今はぐっと堪えた。
「じゃあうちは戻るね〜美鈴と梓が待ってるから」
そう言って私は部屋に戻った。
「怜奈大丈夫?遅かったから心配したんだよー?」
「ごめん、ごめん。外行ってた」
「外!?寒くなかった?」
「うちにとってはいい風だったよ」
「そうなん?まぁ、いっか。怜奈が戻ってきたことだし誰か呼んでトランプでもする?」
「おーいいねー。誰呼ぶ?」
「じゃあ美穂と真子呼ぼっか」
私は2人を部屋に呼んだ。
トランプをして楽しんでいるとあっという間に時間が過ぎていった。