危ない茶々入れ
『お前を殺して私も死ぬ!』
「おう!殺れ殺れ!」
僕はテレビドラマに茶々を入れた。
『あなたは許し難いことをしたのよ!許さない!!!』
「おう!言ってやれ!ブサイク。」
僕はテレビドラマのブサイクに茶々を入れた。
『あなたが犯した罪、それは私をブサイクと呼んだことよ!』
「!」
僕は内心焦ったが、笑った。
「ははは。ドラマでもブサイク役なんてかわいそうに。」
『だから今からあなたを殺す!』
女優はテレビの中で俳優に切りかかっていった。見たこともない俳優だった。まるで一般人みたいな顔だ。悲鳴が上がる。やけにリアルな悲鳴だった。血もリアリティーがあった。
ピンポーン。チャイムが鳴る。
僕はテレビドラマのことを早く忘れたくて急いでドアを開けた。そこにはブサイクな女優が立っていた。
「あんたを殺して私も死ぬ!!!」
『おう!殺っちゃえ!殺っちゃえ!』
どこかからそんな茶々入れが聞こえてきた。ここはテレビの中の世界になっているのだ!そして、僕らは今、茶々を入れた誰かに見られている!覚えとけよ。コイツ、次お前んとこ行くからな!僕は茶々入れの奴を思って内心ほくそ笑んだ。
「あなたは許し難い罪を犯したのよ。許さない!」
『おお、言ってやれ!美人さん。』
茶々入れのその言葉は僕に衝撃を与えた。
「おい!ずりーぞ!絶対美人とか思ってないだろ!卑怯だぞ!ぎゃあああああ!!!」