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第4章

 遠藤さんとの付き合いは、彼が忙しいこともあり2週間に一度会う程度で、お互いにメールや電話のやり取りも頻繁に行っていない。

 ただ、彼とは他のお見合相手と違って、話すときは電話じゃなくてお互いに向かい合って話したいという思いがあった。恋愛感情は全く無いけれど、会いたいと感じた。


 お見合して、そろそろ3ヶ月を目前にして、きちんと話し合うことにした。ここで終わるかもしれないと思いつつ、自分の本音はしっかり話した。彼も私に特別な感情は抱いておらず、かといって、別れるという方向にはならなかった。

 ただ、彼は私のことを真剣に考えてくれていることは感じられたので、私の過去を話すことにした。

 この日に会う約束を交わした数日前から、リストカットのことを話さなければいけないかもしれないという覚悟は決めていた。実際、話すことにしたら、言葉が出てこなかった。誰にも話したことが無い傷について打ち明けるのは簡単ではなかった。

 彼は私に話すよう急かしたりはしなかったし、今じゃなくてもいいとも言ってくれた。

 そんな彼を見て、安心したわけではないけれど、口を開いた。

 私の話を聞いてくれて、実際、彼がどう感じたのかはわからない。口では何とでも言えるからだ。


 お互いに結婚のことを考えることにした。

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