首謀者
公女セラハ:
わたくしも感じます……ユウヤツ様のご出自、
急ぎ検めるべきです。アフラ司教も、あの方を……
公子セラキ:
彼も、ユウヤツに関心があるようだった。
あの発言力は、普通ではないからな。
従者ゲガン:
――司教と言えば。
ユウヤツ殿によれば、彼は野盗に紛れていた居たようです。
公子セラキ:
おそらく例によって、教会情報網の一端だ。
何かの目的で潜入していたのだろう。
公女セラハ:
ニキア様ご一行の外遊が重なったのは、偶然で……?
セラキ:
……司教は知っていた、と?
妹セラハ:
情報網を要するであろう、御車の襲撃・領軍兵装の調達……
指揮できる人物のお1人では?
従者ゲガン:
アフラ殿が……!?
セラキ:
しかしそれは、一線を越えている。
教会の立場としても、アフ家としてさえ……動機は?
妹セラハ:
動機……
セラキ:
我らセラ家と王家を相手に、一線を越えるほどの動機。
そんな物は――
妹セラハ:
そ・そうですね、そんな物は――
セラキ・セラハ:
…………
妹セラハ:
(ユウヤツ様……!?)
セラキ:
(関心を向けていた、ユウヤツ……!?
まさか……だが、あの発言力は……)
ゲガン:
……いかがなさいますか?
セラキ:
――急ぎ検める。
帰還と凱旋を控えているが……人員に余裕は?
ゲガン:
特戦項を数名、近衛に潜ませております。
セラキ:
その精鋭から募ろう。
ゲガンはさり気なく、故郷名や地点を聴き出してくれ。
ゲガン:
……さり気なく?
セラキ:
傭兵に応える義務はないからな……心象を悪くしたくない。
できればドレーダに、留めておきたい人材だ。それに――
妹セラハ:
それに、〔抵抗される〕かもしれない……?
ゲガン:
……!!
セラキ:
…………
妹セラハ:
わたくしは、信じております。
ユウヤツ様は善人です、絆の発言者なのですから!
セラキ:
……それもそうだな。あの絆男に限って、後ろ暗い所はあるまい。




