発言兵36人
公子セラキ:
馬車の襲撃は時期的に、営内でアフラ司教が現れた後になる。
ユウヤツ:
アフラ――あの怪僧と、セラキが闘った後か。
公子セラキ:
実行犯は、〔発言小隊〕だったと言う。
ユウヤツ:
発言小隊!?
セラキ:
発言兵36人だ。
ユウヤツ:
発言兵36人!?
大男ニキア:
(……息合ってるな、この2人)
セラキ:
ご一行が我らを警戒し、抵抗したのも当然だ。
練度が低くても、戦場では脅威となり得る……明確な敵性行為だ。
少年シュリク:
俺とヒャクナで、全員倒したけどね!
ユウヤツ:
全員!?
侍女ヒャクナ:
その後、平地林のあの廃墟へ避難したの。
大男ニキア:
通報も考えましたが……現場へ戻ると馬車と馬と、兵装だけでして。
証拠がなく、止むをえず逃げ続けたのです。
ユウヤツ:
そんな経緯が……
従者ゲガン:
その頃に欠員はございません。大隊からではない……
セラキ:
手練れの刺客ではなく、ご一行狙いではない。
馬車や馬を残したので……金品狙いの野盗でもない、か。
公女セラハ:
しかしながら、発言小隊ですわ!
皆さまの戦力を知った上での、敵性行為に思えます!
従者ゲガン:
……さらに申し上げれば。
セラキ様の指揮であれば、皆さまとの接敵まで状況が運びます。
ユウヤツ:
……?? つまりッ!?
セラキ:
我らは……衝突〔させられた〕かもしれん。
ユウヤツ:
――!?
少年・侍女:
!?
ニキア:
させられた、ですか……
妹セラハ:
不祥事が狙いでしょうか……? 軍の? お兄様の?
ニキア:
それだけ大きな話となれば……〔上の話〕かもしれません。
〔一線を越えている〕からです。
セラキ:
なるほど……ご教示に感謝します。
ニキア:
これくらいは共有しましょう!
……セラキヤ卿のお手間も、省けるかも。
ユウヤツ:
(上の話……?)
妹セラハ:
(一線――まさか、この方々は……!?)




