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バジリスクに転生したおれは、もはや危険じゃないらしい でも、冒険者たちはまだ知らない  作者: nekorovin2501


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5/7

第5話: 宿場の酒場と、噂の真実

【第2部 第5話 更新!】

バジリスクに転生したおれは、もはや危険じゃないらしい

でも、冒険者たちはまだ知らない


酒場大騒ぎ! ギルドが「保護対象」に指定!?

「石化しないバジリスク」の噂は、ついに公式に——


#ハイファンタジー #転生 #モンスター主人公 #コメディ #勘違い

街道を進み、俺とリナは宿場町に着いた。

木造の建物が立ち並び、酒場の看板が軋む。

夜の灯りが揺れ、酔っ払いの笑い声が漏れる。

……人間だった頃、会社の飲み会を思い出すな。

あの頃はビール1杯で満足だったのに。

リナは俺の背から降り、杖をついて歩く。

「ねぇ、おれさん……ここ、賑やかだね。」

「……(ゴロゴロ)」

俺は尻尾で地面に**【酒場】**と書く。

リナが笑う。

「酒場か! みんなに、おれさんのこと話そう!」

……おい、マジかよ。

酒場って、噂が一番広がる場所じゃねぇか。

俺たちは酒場の裏口からこっそり入る。

厨房の匂いが漂い、料理人のおっさんが驚く。

「お、おい! バジリスクが!?」

「逃げろ逃げろ!」

だが、リナが叫ぶ。

「待って! おれさんは危険じゃないよ!」

「石化もしないし、優しいの!」

料理人は俺を見て、目を丸くする。

「……石化しない?」

「確かに、俺の目を見てても平気だ……」

俺は視線を逸らし、何も固めない。

ただ、じっと耐える。

酒場の客たちが厨房に集まる。

「なんだなんだ?」

「バジリスクが少女を連れてるって噂の!」

「ほら、石化しないらしいぞ!」

……噂、もうここまで来てるのか。

リナがカウンターに立ち、声を張る。

「みんな、聞いて! おれさんは石化をコントロールできるの!」

「危険じゃないって、証明するよ!」

客たちはざわつく。

「ガキが何を言う。」

「でも、確かに石化してねぇ……」

「試してみるか?」

一人の酔っ払いが、俺に近づく。

「おい、怪物! 俺の目をじっと見ろ!」

……マジかよ。

俺は視線を合わせ、完全に力を抑える。

何も起こらない。

酔っ払いが笑う。

「ほら! 石化しねぇ!」

「こりゃ本物だ!」

他の客も試しに目を合わせる。

「……本当に、何もしねぇ!」

「伝説と違うぞ!」

リナが笑う。

「ほら! おれさん、無害だって!」

だが、その時——

「待て待て! ギルドの最新情報だ!」

酒場の扉が開き、冒険者ギルドの使者が入ってくる。

「バジリスクは石化を完全に制御! 無害と判断!」

「討伐依頼は取り消し! 代わりに、保護対象に指定!」

客たちがどよめく。

「保護対象!?」

「怪物が保護されるって!?」

「こりゃ歴史に残るぞ!」

料理人が俺に近づき、頭を下げる。

「すまねぇ、誤解してた。」

「酒、奢るよ! ……って、飲めるか?」

……飲めねぇよ。蛇だから。

でも、尻尾で**【感謝】**と書く。

リナが俺の鱗を撫でる。

「よかった……おれさん。」

……少し、進展したな。

でも、まだ冒険者ギルドの本部に行かなきゃ。

公式に、無害を証明する。

酒場の客たちが俺を取り囲み、質問攻め。

「なんで石化しなくなったんだ?」

「少女と旅してるって本当か?」

「名前は?」

俺は尻尾で地面に**【俺】**と書く。

リナが読み上げる。

「『おれ』さん!」

客たちが笑う。

「『おれ』!? 面白い名前だ!」

「よし、乾杯だ!」

……乾杯って、俺は飲めねぇけど。

夜が更け、酒場は大盛り上がり。

「石化しないバジリスク」の噂は、宿場中に広がる。

俺はリナを背に乗せ、酒場を後にする。

ギルドの本部へ、急ぐ。

リナが呟く。

「おれさん……みんな、わかってくれるよね?」

……わかってほしいな。

でも、噂が広がるってことは、チャンスでもある。

俺は尻尾で地面に文字を書く。

【本部 急ぐ】

リナが笑う。

「うん! 一緒に、証明しよう!」

——こうして、

噂と誤解が広がる旅は、続いていく。

(つづく)

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