かみなりだってこわくない
投稿する時間って何時くらいがいいんでしょうか…
「ガウラはともかく、カルミア、確かにお前は魔法を使えるようになった。だが、それだけじゃだめだ」
「どうして?」
「そりゃあ『使える』と『使いこなせる』じゃ差があるだろーが。」
今だって結構使いこなせてる自信はあるけど、まだだめなの?
「じゃあ使いこなすってどういうこと?」
「俺がさっき見せたみてーな感じだ。ただそのまま発動させるんじゃなくて、攻撃に混ぜたり動きに合わせたり、色々だ。」
なるほど?よくわかんないけど、ぼくが花の盾で守ったり攻撃したりしてるのはただ単純に使ってるだけだってことなのかな。
どうやったら使いこなせるかなぁ、と花の盾を出してくるくる回したり飛ばしたりしていると、リンドウが何か思い出したみたいでまた付け加えてきた。
「そうだ、お前の弱点を教えてやろう。」
「ぼくの弱点?」
弱点…暗いのが怖いとか?
「お前の弱点、それは…『殴り合いができないこと』だ」
「殴り合い?ぼくの魔法ならそんなことできなくても平気だよ?守れるし攻撃もできるし」
「平気なんかじゃねえよ。格闘戦ができねぇと魔法を封じられた瞬間一気にやられるのはお前らが一番よく知ってるんじゃねぇのか?」
そう言われれば確かにそうだ。思い返してみれば、オルレアさんたちとの修行も相手の魔法を封じて達成したんだ。魔法なしで自分を守る手段を身につけておくべきかも。それに、魔法を使いこなすっていうのにも繋がるかもしれないし。
「わかったよ、僕にも戦い方を教えて。」
「おう、そうこなくっちゃな。」
リンドウが構えを取ろうとしたところに、ガウラくんが不満げに尻尾を揺らしながら問いかける。
「ねー、僕は何してればいいのー?」
「お前は…そうだな、そこで見てろ。」
「えー…」
不満を口から漏らして、耳をぺたっとさせてムスッとした顔のままだったけどちょうどよさげな岩の上に座った。なんかごめんね。
「魔法は無し?」
「もちろんだ。まずはシンプルな格闘戦を教えてやる。」
そう言うとリンドウは構えを取る。見るからに強そうな感じがして、怖じけてしまいそうになるけど、気を取り直してぼくも構える。といっても格闘技とか武道とかはやったことないから見よう見まねだけど。
そういえばぼく一人で戦うのは初めてだな、なんて考えていたら、いつの間にか目の前に黒い拳が迫っていた。当たる直前、すんでのところでギリギリ躱す。躱せたけど、次からはちゃんと集中しないと避けられそうにない…!
「速い…っ!」
「ボーっとしてる暇はねぇぞ!」
リンドウの怒涛の連撃が続く。右ストレート、回し蹴り。尻尾使うのも有りなの!?なんとか避けられてるけど、息をする暇もない。反撃なんてもっと無理だ。
「どしたァ!反撃してこいよォ!」
「速くて無理だよそんなのっ!」
「反撃するコツはっ!相手を見て!隙を!見つけることだッ!」
隙を見つけるだなんて速すぎて無理だよ!もうちょっと遅くしてくれてもいいじゃん!
あぁもう、左ハイキック、尻尾、右フック…
……あれ?なんでかはわからないけど、攻撃は意外と見えてるかも。ならもしかしたら隙も見えてくるかもしれない。
冷静に。一回深呼吸しよう。あぁ、なんかテンション上がってきた。気のせいかだんだんリンドウがゆっくりに見えてきた。今ならできるかも。
「カルミアくん、それは…!?」
遠くでガウラくんが何か言っているのが聞こえたけど、後でいいよね。
冷静に、リンドウの攻撃を見極める。
「ハッ!」
リンドウのアッパー。だけどギリギリって程じゃない。むしろ多少余裕さえある。リンドウの動きが一瞬止まる。思いっきりアッパーを打ったあとだ。そこからすぐ次の動きにはいけないはず。
なら…!
「ここだッ…!」
力を振り絞った渾身の一撃を、リンドウに向けて放った。




