花弁は散り、風によりて舞う 一
エンドレスよりエターナルの方がかっこよくね?ということでカルミアくんの魔法名を変更しました。
炎、氷、今度は雷。色とりどりな属性の魔法による攻撃がぼくたちに襲いかかる。
ガウラくんがぼくを抱えて走って避ける。
ガウラくんが避けきれなかった攻撃をぼくが『エターナル・ブルーム』でギリギリのところで防ぐ。
正面から来た攻撃を防いだと思ったら今度は横、後ろ、と忙しい。
ぼく一人だったら間違いなく当たって消し飛んでいた。どうしてこうなった。ちょっとくらい手加減してよ。なんて色んな考えが頭に浮かぶけど、炎の玉が頬をかすめた瞬間全部吹っ飛んでしまった。数が多すぎる。防ぎ切れない_____
「「ただいまー」」
と口を揃えて入ってきたのは二人の男女。
男の方はいかにも魔法使いっぽい服装の白い兎獣人。
女の方はなんかこう…際どい服を着た白黒の犬獣人。
「おお、この子が新しく来た子か。」
「カルミアです。よろしく。」
「おかえり二人とも。ご飯できてるよ。」
わーい、と二人が喜び席につく。ペンタスさんがお皿を運びだしたのでぼくも手伝う。今日の晩ご飯はシチューみたいだ。
この二人について訊きたいこともあるが、テーブルに並べられたごちそうを前にしては二の次だ。
そんな話は別に食べながらでもいいでしょ。
まずはご飯。
「「「「いただきまーす!」」」」
切り分けられたフランスパンを一切れ取って、シチューに浸して食べる。野菜の旨味が溶け出したルゥにほんのり甘いパンが良く合う。やっぱり美味しいご飯って素敵だなぁ。
あぁそうだそうだ質問しなきゃ。ご飯に夢中で忘れるところだった。あぶない。
段々と慣れてきた敬語で話しかける。
「二人の名前を聞いても良いですか?」
「僕がオルレア。こっちの食い意地張ってるのがヤツリだよ。よろしくね、カルミアくん。」
ヤツリさんは何かを伝えようとむーむー言ってるけど、口にいっぱいパンが詰め込まれてて何を言っているかわからない。よほどお腹が空いていたのか、それともよほどペンタスさんのご飯が好きなのか。どちらにせよ食い意地が張っているというのはその通りみたいだ。
「どうだい?この島は。不思議なことがいっぱいあるでしょ。」
「はい、よくわからないことがいっぱいありました。」
そう言って、今日の出来事を振り返る。
思えばまだこの「島」に来て1日と経っていない。
すっごい濃い1日だったな…
「すごいおっきいサメに襲われたときは死んじゃうかと思いました。」
それを聞いたオルレアさんは驚いたみたいでガタッと音を立てて立ち上がる。
「大きいサメだって!?どこで!?」
「湖のところで…」
するとオルレアさんはぶつぶつと何か言いながら何かを考えているみたいだ。よく聞き取れないけど「あいつまたやったのか」というのが聞こえた。まぁ聞こえたところで何のことかはわからないけど。
「あぁすまない、それでどうやってサメを撃退したんだい?魔法でもなければ無理だろう。」
「はい、もうだめだ、と思ったとき、この魔法が発現して…」
花の盾を小さく展開して見せる。
今度はオルレアさんだけじゃなく、他の二人も驚いた様子で声を上げる。
「島に来たばかりの子供が魔法を…?使い方は知っていたのかい?」
首を横に振ると、今度はヤツリさんが興奮した感じで口を開く。
「すっごいすっごい!この子天才かもしれないよ!」
そう褒められると照れてしまう。
照れ照れ、と頭を掻いていると、オルレアさんが真面目な感じで話しかけてきた。
「カルミア君。僕達と魔法の修行をする気はないかい?ガウラ君も誘っていいからさ。」
魔法の…修行!漫画でたくさん読んできたことがまさか実現するなんて!しかもガウラくんも一緒だ!断る理由なんてない。首を縦に振る。
「よろしくお願いします!師匠!」
「ふふ、師匠か。じゃあ、早速明日から始めようか。僕達の修行は厳しいよ?」
望むところだ、という意志を示して、ご飯の時間は終わった。
明日は万全な状態で挑みたいから、お風呂に入って。早めにベッドに入る。
いっぱい疲れていたからか、普段はあまり寝つきが良い方じゃない僕でも、すぐ眠りに落ちた。
明日が楽しみだなぁ。




