プロローグ
しろながすです。よろしくおねがいします。
Side-???
『前線で戦っていた部隊が壊滅した』
衝撃的な一報が後ろで控えた戦士たちの耳にに飛び込んできた。
戦いの終盤でのこの報告はその場にいた多くのプレイヤーを混乱へと陥れる。
「何がどうなってる」
誰かが漏らした言葉が宙へと消える。
戦いの終盤における前線部隊の壊滅、それは兵士の大半を失ったことを意味する。
「負ける」全員がそう思っただろう。
そもそもこの戦いは勝ち戦だと今この瞬間まで確信に近いものを得ていた。
それも当然だろう。自分たちと相手の数的な戦力の差は約3倍であり、こちらにはSランクと呼ばれるトップのプレイヤー達の大半がいたのだ。その力をもってすればこのイベントは勝ったも同然であった。
そのはずだった。
最初はその圧倒的な戦力差により余裕をもって前線を押し上げていた。
いや、そう考えていたのは自分たちだけでこの戦いは元からすべて敵の掌の上であったのではないか。
芋づる式に悪い想像が湧き上がってくる。
「この状況は全くの想定外です。勝てる見込みは、もう…」
同じように報告を聞いた仲間がそう尋ねてくる。彼の言うとおりだ。
ここから巻き返しを図ったとしてどれだけの損失がでる?
そもそもまだ勝てる見込みなどあるのだろうか?
「そうも言ってられない…か」
次々と浮かぶ考えをほどくように頭を振り心を切り替え、その場のプレイヤーへと向き直る。
「まだ希望を捨てるには早い。作戦を考えよう」
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