いっけんらくちゃく
「冷蔵庫の場所を知っているのはウッキーさんとここにいる3人だけ。
だから犯人はこの中にいる。それはあっていると思います。
けど、窓ガラスを割って犯人が入ってきたというのは、間違っています。
だってあれは犯人がわざと割ったものですから。しかも、レストランの中から。」
「なんでですか?というか、どうしてレストランの中から割ったって分かるんですか?」
「ヒヨコ刑事、良い質問です。
ヒヨコ刑事が窓ガラスに近付いた時、割れたガラスを探したんですけど、無かったんですよ。
もし、ミス=コウモリーさんが外から窓を割って入ったんだとしたら、割れたガラスがレストランの中にたくさん落ちていないといけません。
それが無かったという事は、窓は中から割ったんです。」
「じゃぁ、犯人は……」
「カギを持っているアフゾウさんかモリアーキーさんのどちらかということになります。」
名前を呼ばれた2人がビックリした顔になる。
「な、なにかの間違いだゾウ。ぼく達が犯人なわけないゾウ。」
「冷蔵庫の場所を知っている人が他にいたら、今の推理は間違いになると思うが、どうだろう?
そもそも、ワガハイ達は冷蔵庫の場所を知っていたとしても、冷蔵庫からジュースを出すことは出来ない。見ていただろう?」
「そ、そうだゾウ。犯人は他にいるんだゾウ!」
「あぁ、そうですね。確かに、モリアーキーさんは杖をついていてジャンプ出来ないし、アフゾウさんも木登りはあまり得意じゃなさそうだ。
もし出来たとしても、あんなピカピカのキッチンを登ったら汚してしまう。
けれど、登れないけど冷蔵庫から直接ジュースを吸える人が、いますよね?
アフゾウさん、あなたの鼻は天井まで届いていました。
冷蔵庫を開けて、ジュースを鼻で吸えば、登れなくてもコップは空にできますよね?」
「アフゾウさん……」
「まさか……」
「なんで……」
「……ぼくの他にもこの町にはゾウはいるゾウ。ぼくが犯人だって証拠は無いゾウ。」
「そうですね。」
「ぼくは犯人じゃないゾウ!今日だって赤と青のジュースをおいしく飲むために朝ごはんを食べずに来たんだゾウ!」
「……あれれ?そう言えば、アフゾウさん。ボクに自己紹介した時に、こう言ってましたよね?」
『2色のバナナジュースが飲めると思ったのに、残念だゾウ。』
「なんでアフゾウさん、知っていたんですか?」
「……ボク、誰にもジュースが2色って言ってないです。赤と青って、なんで……」
「いや、ジュースのコップに残っていたやつをみて……」
「アフゾウさん、コップの中は紫色のジュースしかなかったんですよ。
赤色と青色を混ぜると紫色になる。アナタ、二色のジュースを順番に飲んだ時に、鼻についたジュースが混ざって、紫色になった事に気付いていなかったんですよ。
ジュースの色を知っているのは、作ったウッキーさんと、犯人だけ。
アフゾウさん。犯人は、アナタです。」
アフゾウさんはどうぶつ警察署で反省することになった。
なんであんなことをしたかというと、『ジュースをひとりで全部飲みたかったんだゾウ!』ひとりじめしたかったらしい。
「ミス=コウモリーさん、ごめんなさい。」
「いいですよ。」
そして、ミス=コウモリーさんとウッキーさんは今、仲直りが終わった。
「さ、ヒヨコ刑事。仕事は終わりです。帰りますよ。」
「ハーイ!でも、残念だったな。赤と青のバナナジュース、見てみたかったなー。」
「あ、ヒヨコ刑事、ポロッポー刑事、忘れ物です。」
そう言って、ウッキーさんはボク達に2まいのチケットを渡してくれた。
「これは?」
「また今度、ジュースの発表会をします。その時には2人とも、ぜひ来てください!」
ポロッポー刑事を見ると笑っていた。
ボクもうれしい気持ちになった。
「ハイ!」
「楽しみにしておきますよ。」
とりあえず、完成。
色々とつっこみどころまんさいですが、これを糧に次に活かしていきたい所存です。
反省点:スケジュールミス。当日に一から作り直さないように時間に余裕を持っておくこと。
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そして、ここまで読んで下さる読者の方々に感謝を。