テープ起こし者と権力者
テープ起こし者は、速記者が嫌いでした。テープ起こし者は録音テープの内容を起こすだけですが、速記者は、現場で速記をして、速記を起こすので、どうしても起こした結果の精度が違うのです。テープ起こし者は、何とかして速記者を排除したいと思い、権力者を味方につけることにしました。
権力者は、自分より力がある存在が嫌いです。速記者は、速記という実力を身につけていますので、テープ起こし者の提案は、わからないでもありませんでした。しかし、権力者にも、メリットがなければなりません。権力者は、テープ起こし者に提案しました。
そんなわけで、テープ起こし者は、権力者に飼われることになりました。権力者は、それ以上することがなくなったので、また今度、といいながら、速記者のことは先送りにしました。
教訓:ギブしてからテイクするのは、相手によってうまくいかない。