僕の好きになった人は幼馴染の美夏だった!
僕の好きな女の子は、幼馴染の美夏だ!
彼女は活発で男の子の僕よりヤンチャな事をよくしている。
そんな美夏の事が僕はずっと好きだった。
・・・でも? 美夏は僕の5つ上の兄ちゃん、鎮樹の事が好きみたいで、
美夏は本当に分かりやすい女の子なのか、僕の兄ちゃんを見ている時の顔
と僕を見ている時の顔が全然違うんだ!
女の子が好きな男の子にときめいている感じが僕が見ても直ぐに分かるぐらい、
美夏は僕の兄ちゃんに恋していたのだろう。
美夏のそんな姿を見ていると、“悔しさと悲しみが入り混じった想いに
いつも僕はなってしまっていた。”
何とも言えない、絶望的な想いと兄ちゃんへの嫉妬も少しは含まれていると
思う。
ただ僕自身は5つ上の兄ちゃんの事が大好きで、そんな事でやっぱり本気で
嫌いになる事もなく、よく一緒に遊んでいた事を想い出す。
それと? 兄ちゃんは同じクラスの女の子とある日突然! 付き合い出した。
きっと兄ちゃん彼女になったその女の子の事がずっと好きだったんだと思う。
結構、一途というか? 昔から好きな子や好きなものが簡単に変わらない
真面目な兄ちゃんだったなと僕は思っているからだ!
・・・だから? その女の子も兄ちゃんはずっと好きだったんだと思うんだ。
勇気を振り絞って、彼女に思い切って告白したのかな?
ただ兄ちゃんがその女の子と付き合い出して、美夏が物凄く落ち込んでいる
姿をよく僕は目撃するようになった。
それに僕は美夏になんて話しかけていいのか分からず、遠くから彼女の姿を
見ているだけで何もしてあげられなかった事を今でも後悔しているんだ。
そんな時、美夏の方から僕に話しかけてきた。
『ねえ、静留?』
『・・・うーん?』
『“知ってたの? お兄ちゃんに彼女がデキた事?”』
『知る訳ないだろう! 僕だっってビックリしたぐらいなんだから!』
『・・・そ、そっか、そうだよね、』
『あぁ! 美夏は兄ちゃんに彼女がデキた事、ショックなの?』
『えぇ!?』
『“明らかに、ショックを受けてるじゃん!”』
『・・・そ、そんな事ないわよ! なに言ってんのよ、』
『“素直じゃないな~”』
『何が素直じゃないなよ、私は別にショックなんて受けてないからね!』
『はいはい、分かったよ。』
『・・・うそ、ゴメン、嘘ついてた! 静留の前だから正直に言うけど?
凄くショックだったんだ! だって私はお兄ちゃんの事、本気で好きだった
んだもの! ショックじゃない訳ないじゃない!』
『・・・み、美夏、』
『“だから、静留の胸貸してよ! 泣きたいだけ泣いたら、もうこの話は
絶対にしないから!”』
『・・・あぁ、いいよ! 胸貸してやるから、泣きたいだけ泣けよ!』
『もぉ~バカ!』
『美香もな!』
・・・そうやって、美夏は僕の胸で泣きたいだけ泣いた!
あんなに泣いた美夏を僕は初めて見る事になる。
僕が想っていた以上に美夏は、僕の兄ちゃんの事が好きだったのかなと
僕はこの時知ったんだ。
こんなに一人の男性を想える美夏を僕は誇りに想うよ。
僕は一体? 美夏の事をここまで好きなのだろうか?
美夏の泣き崩れる姿を見ながら僕はこんな事を考えていた。
声をかける訳でもなく、美夏を強く抱きしめる訳でもなく、ただ胸を貸した
だけの僕を美夏はどう想ったのだろうか?
この時、僕は美香に“告白”すれば良かったのだろうか?
勇気が出なかった僕はとてもあの時の美夏に告白なんて出来るはずもなく。
“美夏は僕の兄ちゃんに失恋したのに、そんな美夏に僕が告白するのはおかしい
想っていたからだ!”
でも? この時、もし? 美夏に告白が出来ていたら?
“僕と美夏は今頃、、、。”
【勇気】って? どんな時に出せば、勇気を出したというのかな?
僕はやっぱり勇気がない弱虫だ!
*
・・・あれから10年後、美夏は僕の知らない男と結婚した。
その男に向ける美夏の笑顔は、“世界で一番キラキラしたステキな笑顔で、”
僕には眩しく感じたんだ。
僕は美香を幸せにする事は出来なかったのだけど?
彼は美香を幸せにできるのだろう。
ほんの少し僕に勇気があれば? 僕と美夏は結婚していたかもしれないのか
と思うと後悔でしかないけど?
きっとあの時、僕が美夏に勇気を出して告白していても付き合う事はできな
かったのかもしれないと今の僕はそう思うようにしている。
だから、“美夏! 幸せになれよ!”
僕がこんな想いまでして美夏を諦めたんだから、せめて幸せであってくれ!
それが僕が最後に愛する美夏に想う事だからだよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




