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20 前途


 ジョウトさんと俺の、ふたつのパーティー。


 召喚者絡みの厄介事を解決するという目的は同じですが、


 その立ち位置が違うのです。



 ジョウトさんたちは、脱走勇者たちが問題を起こさぬよう積極的に問題の目を潰してまわる旅。


 俺たちは、在野の召喚者たちがトラブルに巻き込まれないようじっくり問題の目を潰してまわる旅。


 攻めと守りの、方向性の異なるふたつの特務部隊って感じかな。


 いや、俺たちの方は、正式な特務部隊ではないのですが。



 そういえばジョウトさんは、脱走勇者らしき人物と直接接触していましたね。


 えーと、ゼロノウン(笑)さん、でしたっけ。



「司法省のリストやエルサニアから提出された名簿を確認しましたが、それらしき人物は特定出来ませんでした」

「ミュンシェラさんによれば、何らかの認識阻害能力を常用していた可能性が高い、と」


 ふむ、ひと筋縄ではいかない相手、ですか。


 ネーミングでやらかしちゃったお笑い芸人、みたいな感じなのに……


 まあ、それはそれとして。



 ジョウトさんもミュンシェラさんも、いかにお強いとはいえ油断禁物。


 それに、これからはお歳頃乙女とのふたり旅、ですからね。



「はい、責任を持ってお預かりします」



 そしてジョウトさんたちは、意気揚々と旅立っていきました。




 あー、大丈夫かな。


 たぶん、俺の言いたかったこと、ずっとソロだったジョウトさんには伝わってないよね。



 なんだか、この先の展開が読めちゃう気がしないでも無し。


 俺の考え過ぎですかね……



 ---



 あれからしばらく経って、


 モリさんご家族も新居に落ち着いた様子。



 では、いよいよ俺たちもぶらり旅再開です。



 モリさんご家族にご挨拶、


 孤児院のみんなにもご挨拶、


 準備万端の『コレクショニア』、いざ出立!




『おじさま、次の目的地は?』


 うん、全く未定!



「ジョウトさんたちは、リグラルト王国との国境沿いにある街や村を巡る予定だとか」

「他国に渡った召喚者の足取りを追っているのでしょうね」


 ふむ、俺たちは異なる方向からのアプローチをした方が良さそうですね。



 だって、うかつに合流しちゃうと、


『渇魂刀』さんからペロペロされたり、


 ミュンシェラさんからめっちゃプレッシャーかけられたり……




『ジョウトさんは、そういうのを"フラグ"って言ってた!』



 ちょっとジョウトさん、うちの子に変な言葉を教えちゃダメでしょ。


 全く、召喚者ときたら油断もスキも無いんだから……



「では私たちは、いつも通りにエルサニア提出の『低職』召喚者リストに従って、でしょうか」


 ですね、俺たちは堅実に行きましょう。



 避難勧告に従わない理由の解決、


 足取りの途絶えた行方不明召喚者の捜索、


 相手が困っていてもそうでなくても、まずは会って話しを聞くこと、ですね。



 極力、荒事は回避かスルーで。


 もちろん、ヤルべき時は全力でヤッちゃいますが。



『楽しみ!』


 あー、アンチさんが『渇魂刀』さんみたいなノリに。



「私も、楽しみです」


 ちょっとどうしたんですか、マーリエラさんまで。



「先輩には負けられませんから」

「その……いろいろと……」


 おっと、マーリエラさんがプチ肉食系モードのまなざし……



『……』


 スーちゃんだけですよ、いつも変わらず癒しをくれるのは。



 それじゃ、俺たち『コレクショニア』は、


 出来るだけいつも通りな、ぶらり旅ちっく世直し旅に出立!



 ---



 そうそう、モリさんのお孫さんのお名前。



 命名:アンリエラちゃん。



 うん、乙女感溢れる、素敵なお名前ですね。




 あとがき



 登場時はめっちゃ強敵なライバルキャラが、


 徐々にアレしちゃうのは様式美。



 あっちのパーティーのアレコレも、


 そのうち外伝出来れば嬉しい、かも。



 つまりは、これからもこんな感じでよろしくお願いします。



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