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まぁ、転生したからといって美少女になりたいとは限らない  作者: ゴリラの華
一章 美少女は望まない
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第四話 王族襲来

閑話休題の方がさくさく進む、不思議。

本編に限らず、いつでも感想いただけると嬉しいです



ほわほわと雲の上の微睡み。優しく触れる桜の風。彼の隣だと安眠できる。私にとって一番安全な場所。



揺りかごを揺らすような優しい手に、ゆっくり、ゆっくりと意識が浮上してくる。

見下ろしているのは未だ見慣れぬ金色の瞳……月のような、向日葵のような、まぁるくてキラキラした瞳。




「おはよ、レン……まだおねむ?」



「ん、ん、…大丈夫。」



ぶつからないようゆっくり起き上がり、ふにふにと頬を寄せてくるナオにされるがまま。

触れ合う耳が擽ったい。……髪で隠れて居るが、人間の耳があった場所はつるりと肌になっている。耳が四個あるわけではないので良かった。



そういえばあの二人はどうしたんだろう。

きょろ、と辺りを見回してみるも二人は居らず…太陽もいつの間にか天高くまで上がり掛けていた。

起きた頃はそんなに高くなかったはずなのに……子供はよく眠るものだ、そういうことにしておこう。




「起きたならご飯食べに行こうか、二人とも下で待ってるし。」




「うん……次、……またすぐ会えるといいな。」




短くなった足をベッドから床へと着けて、ナオと手を繋ぐ。困ったような、それでも嬉しいような顔をしていた。……第二王子がこんなところに来るのなんて、殆どない。というか、あってはならない。



祈りにくる人もあまり多くもなく、今この教会に住んでいるのは自分と神父様だけ。…王様とかもこんなしょっちゅう抜け出してるのだから、何をしてるのかとかは知ってるだろうが……女の子に会いに入り浸ってる、なんて噂になれば婚約者になりたい令嬢達から恨みを買いかねない。


………彼に婚約者なんて出来るのは嫌だけど。





「次は……どうなるかな。父上も母上も、好きに生きなさい。って感じだし、政略結婚させる気はないって兄妹たちにも言ってるからなぁ。……ただ、最近元老院のジジイ共がなぁ……」



「へぇ……珍しいね。…あんまり王国の事知らないけど………国王陛下や女王陛下より元老院が力を持っているの?」





ゆっくり階段を降りながら問い掛ければ、ゆるゆると首を降っていた。

ただ心底面倒臭そうに深い溜め息を溢すとぽつぽつと教えてくれた。




曰く、元老院の長達は国を良くしようという大義名分を振りかざし、さも英雄とばかりに抱え込んだ貴族達が奉るものだから……民衆の支持も少なくはないのだという。

ナオは特に、女王陛下の血筋が濃く現れたらしく……幼いのをいいことに、操り人形の国王に仕上げようとしているらしい。…どこの世界も謀ってあるんだなぁ…




「陰謀とか、策略とか…ファンタジーとして見る側だから楽しめるけど、当事者になると堪ったもんじゃない。

分からないだろうと思って色々吹き込もうとする貴族に、玉の輿を狙ってか目をギラギラさせて媚びてくる令嬢達………心が荒む………」



「いつか、のんびり二人で暮らせたらいいのにね……偉いね。いいこだね。」




へにょ、と垂れ下がった耳も尻尾も可愛らしいことこの上ないが、触れたいのを我慢して抱き締める。自分はわりと自由気ままに暮らせては居るが……やはり王族となると違うのだろう。


行動を制限されていたり、それこそ婚約者を決められたり………平民同士なら良かったのに。




再び出逢えただけで良かった筈が、新たに欲がふつふつと湧いて止まらない。それでも今は我慢して……ちゃんと二人で下へ降りた。


話し声が聞こえるのを頼りに教会の一室の扉を開ければ、何故か神父様が今日はお祈りの予定も無いのに畏まった格好をして座っていた。自分達に気付けば手招きし……ナオへ頭を下げた。

呼ばれているのは自分なので、小さな足を前へ前へと急いで向かえば、神父様と対面するように座っている人が居ることに気付いた。


レーヴェディアも後ろに控えていて、視線が合うと小さく手を振ってくれたので尻尾を振ってお返しする。……あ、顔がにやけそうになってる。




「ほう、この子が…」



「あらあら……これはまた珍しい…ふふ、でも愛らしいわ。」




神父様の足元に引っ付いて対面してた人を見上げる。……産まれてから殆ど神父様としか居なかったから、人見知りが前世より加速してるのは許してほしい。

足の隙間に入るように身を縮こまらせているも、そんなのお構い無しとばかりに持ち上げられて神父様の膝の上へ。……中身はいい年なので恥ずかしいことこの上ない。




「っ…父上っ!母上も…!!なぜっ……?!」




「おはよう、ナオ。……すっきりした顔をしてるわね。よく眠れたかしら?」




「それは勿論……いえ、そうでは無くてですね?」




見上げた人……いや、見上げた人達は、なんだかキラキラして見えた。

のほほんとナオに問い掛けている女性は、柔らかそうな雰囲気と容姿で、真っ白だからか、雪の精なんか何かだと思うほど美しい。

その隣で楽しげに頬を緩ませている男性は、真正面に座っているだけで威圧されそうな空気を纏っていて……ナオの言葉から、容易にこの二人が国王陛下と女王陛下なのだと認識できた。


国のトップがなんでこんなところに?そう思うも、頻繁に家を飛び出す息子が居れば心配するのも当たり前だ……寧ろ此方が緊張で冷や汗出てきた。




「ナオ、あまりレーヴェディアを苛めてはいけないぞ。最近は隠れるのも逃げるのも上達しすぎて探すのが難しいと泣き言を漏らしていたからな。」



「……ごめんなさい。」




楽しそうに喉を震わして笑う百獣の王は、それだけで絵になりそうなほど綺麗だった。


何だか場違い感が凄くて、振り向いて神父様を見上げると、………神父様も、おなじ様な境遇らしく、眉間に皺がそれはもう深く、ふかぁく、刻まれていた。




誰だって、急に家に大きな国の王様だの、跡取りだのがくれば思考が停止するというもの。






書いてる終盤の方は瞼と瞼がこんにちはしそうになってるので、なに書いてるかわかんないときあり。

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