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まぁ、転生したからといって美少女になりたいとは限らない  作者: ゴリラの華
一章 美少女は望まない
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第三話 従者一号と神父

二日に一話上げられてる、えらい。でもどんどん話を重ねていくと前の設定とか忘れがち。



ベスティード王国。75代目国王のブランシュナ・ベスティードと王妃フィオルナ・ベスティードが治める武勇と自然が満ちた国。

ベスティード王国は中々の大国であり、住まう種族は獣人が一番多い。……というのも、王と王妃はどちらも獣人なのだ。


王は代々王国を護り、導く誰よりも勇気に満ち溢れた獅子の。

王妃は代々白猫の純血種として国一番の癒しと守りを。

それらに憧れ集うのは勿論同胞。それだけでなく人柄も大変よく……人間だって、彼らに焦がれている。




そんなところの、お坊ちゃん。

しかも次期国王は現国王の指名制と来た。長男長女が居るらしいが、彼にだって可能性があり……しかも、王妃様直々に指導に当たってるというのだから本格的に誰が頭角を露にしてるのかさえ、知ってるのは王室のごく一部だけ。


産まれた瞬間勝ち組。普通立場逆では?といつも首をかしげている………まぁ、令嬢とかすっごく嫌だし彼の方が似合ってる。可愛いもん。



「はぁ………折角、また出会えたのに………また離れ離れ。」



「仕方ないね、産まれたい身分とかは考えてなかったもん。……君がお姫様だねぇ。」



「君が、僕と結婚してお姫様になるの。僕じゃない。………君が居なくなったって知ったとき、心の芯まで冷えきったあの心地………こうして、触れられるのですら夢なんかじゃないかって思う。」




ぽわ、と跳ねた髪を直しながら話していればすっぽりと包まれた。八歳だから覆い隠すほどではないにしろ…彼の体温が、匂いが、声が。全身に降り注ぐ。

回された腕に手を重ね、ぽん、ぽん、と宥めるように撫でると肩に額が乗り……ぐるぐると、喉を鳴らす音が聞こえた。


まだ動物よりに近いこの身体。幼いと総じて動物の特徴が出やすいらしい。



肩口の白猫さんを宥めていると、今度は抱き着かれて頬を重ねた。

朝からしみったれた空気なんてよくない、発散すべくいっぱいすりすりしてやろう、………まぁ、マシュマロみたいなほっぺなのですりすりするより、ずっとくっ付けていたい。


もちもち、ぽわ。そんな擬音がしそうなほどマシュマロほっぺを堪能し……もう一度抱き着いて、朝のあいさつ。




「はぁ………尊い…………尊いに尊いが重なってさてはここ天国……」




まだ聞き慣れぬ声に耳を立てると抱き締めていたナオの腕に力が少し入った。

宥めるように背を撫でて、声の方向へ視線を向けると、



開いた扉に頭を押し付け、「尊い……無理…」と神に祈りを捧げんばかりに天を仰いでる青年が。……限界オタクってこんな感じなのか、端から見ると…………自重しよう。





さて限界オタク、もとい膝をつく青年。



彼は勿論ナオの護衛の一人だ。

本当はもう少し居るらしいが……知らない人はどうも苦手で、愛想笑いや上部の態度が抜けなくなるからまずは話しやすい彼から、とナオが気を使ってくれたのだが………彼は、生粋の猫派だった。


この世界でも犬猫派閥争いはあるのか、としみじみ感じたが……数回目の会合にしてこんだけ語彙力紛失しながら天を仰いでる人間だ。疑うとか愛想笑いするこっちが馬鹿らしくなってくるので打ち解けやすい。




「レーベ、幼子といえど女性の部屋だぞ。ノックをしろ、あと鼻息が荒い。」



「鼻息はそのうち収まります……じゃなくて、ノックならしましたよ。何時までもお声が掛からないのでこうして突撃した次第です。二人の世界を築くには些かお嬢さんの年齢が若すぎますよ。」




きりっ、と表情を引き締め膝をつくが……すぐににまーって緩んでるから意味がない。




レーヴェディア・エトレーゼ。




元市民階級現貴族の変な従者。


というのも、“エトレーゼ”というのは冒険者が一定以上の戦果、戦績を上げ、それを国王が承認したことで与えられる貴族名だ。

冒険者から貴族への道は恐ろしく遠いが……貴族としての権利を手に入れ、名誉も金も手にしてるのに何故か第二王子の護衛という神経と命がすり減りそうな事をしているのだ。普通ならば名を手にした時点で冒険者を止めてる人は多いのに……ドMなのかもしれない。考えるのは止めておこう。




淡い栗色の髪。さらさらと短く流れていく様は大変綺麗で、蒼い瞳も顔立ちも宜しいが……自分達を見てはぁはぁしてた人に近寄りたくはない。かつての世界だったら問答無用で刑務所案件だ。


毛布を引き寄せ、ナオの後ろに隠れながら数回目のドン引きを露にしていれば、レーヴェディアの頭に拳骨が降った。

ごつん!と音が聞こえそうなほど強烈なそれに二人して身体をびくつかせて寄り添う。痛い音は怖い。




「馬鹿者、何度も何度も殿下とうちの子を怯えさせるなと言っておるだろう。」



「ぃ”っ~~~てぇ!!殿下は怯えて無かったし、今はアンタに怯えてる!!!殴ることねぇだろ!!」




聞き慣れた声に目線を上げれば、拳を握った神父様が。


怒るところなんて今まで見たことなかったけれど、どうやら二人は知り合いらしい。なんだか新たな一面を見つけた気がして、子供らしく単純に嬉しい。




口論に夢中になってる二人を指差してナオの袖を引く。

こそこそと耳に口を寄せて、内緒のお話。



「あの二人、仲良し?」




「仲良しっていうか……レーベにとっては師匠みたいな人って言ってた。神父様の前職はそれはそれは今でも名を残す冒険者だからね。……知らなかったでしょ?」




くすくす笑いながら紡ぐ彼にこくこくと頷きながら話を理解する。

実は力仕事のほぼすべてを神父様がやっていて……いい年齢だろうに大丈夫だろうかと常そわそわしていたが……なるほど。前職が冒険者というのなら、筋力が並み以上にあったって変じゃない。




もそもそと決着の着かない討論を布団のなかで眺めていれば……また寝転がったナオに、ぽん、ぽん、と隣を示された。


子供はよく眠る。口論が勃発したのはこちらのせいでもなんでもないので…………もう一度、お休みなさい。




ぎゅ、と強く手を握って瞳を伏せた。







そのうちしっかり人物紹介とか挟んだり、Twitter開設とかもしたい……けどその前に従者達を考えねば……

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