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秋の桜子詩集

山の黄色い世界

作者: 秋の桜子

ミツマタの花が乱咲く

背の低い灌木の花が 


雪解けが終わり

ヒヨドリが

ツグミが

ピラカンサの実を


啄みに来る時 

花が咲く


かんざしみたいなキブシの花

ネコヤナギの銀のいろ


ポンポンとまるい

まるい花が群れて咲く

ミツマタ


そればかりが集まっている斜面

黄色く花が広がっている


ひーよ、ひーよ

け、ケキョ、ホケキョ


山の小鳥が鳴く

梅の花が咲いている


ガサガサ、ガサガサ

鹿が枯れ草を踏みしだき

山を彷徨う


ミツマタの花が咲く

背の低い灌木の花が


和紙になる木

繊維が多い木


鹿がガサガサ

山を彷徨う


ミツマタの木の皮は

彼らは食べない


腹を空かせて

山を彷徨う


里に降り

畑に入る


ミツマタの花が咲く

背の低い灌木の花が


黄色い世界が斜面に広がる


美しいが


鹿を養うことはない

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― 新着の感想 ―
[良い点] “美しいが鹿を養うことはない” この一言に、美しい。生きるために特に必要のない感情の一つに“美しい”があって、その感情の一つを抱き、大切に受け継いでいこうとする人という生き物は、やっぱ…
2020/03/25 20:04 退会済み
管理
[一言] >ガサガサ、ガサガサ なんだか好き~♪ 人間がみて美しいのと、鹿から見て好ましいのは違うかもしれませんね (*´▽`*)
[一言] どこかの春の光景でしょうか。 和紙の材料の木の皮を鹿が食べない。 深い意味がありそうに思います。
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