part1 割と不幸な出来事...?
どうも、書き直して再投稿です。よろしくです!
part1
爽やかな風が俺を吹き付け、空へ舞っていく。
今日はいつもより風が強い。気持ちがいいので良いことなのだが。
木曜日、学校の帰り道。
俺は他の通行者の二、三倍遅い速さで歩いている。
「あと一日頑張れば週末だなー...」
それにしても木曜日の学校帰りって妙にわくわくしてこない?こない?
そんなこんなで俺は妙にわくわくしている訳である。因みに、明日の授業の時間割を思い浮かべると頭が痛くなって寝込む自信がある。だって数学二時間ぶっ続けだぜ?
ついさっきまで週末が来るとテンション上がってたのにこの下がりようは...
と、とりあえず元気を出す為に素数でも数えよう...2、3、5、7...あれ、全然元気にならないんだけど。
余計にテンションが下がりながらも俺はのんびり帰路を歩いて行く。その時の俺は、爽やかな風が段々強くなってきている事には気付かなかった。
──土曜日
それは、一番油断している日かもしれない。
いや、油断と言うよりは余裕かもしれない。もしかしたら、ただ暇なだけかもしれないけれど...
それはともかく、実際俺という例がある。
土曜日という日は無限に時間があるように感られる。金曜日まで学校に朝から晩まで拘束されていた体を解放することが出来るのだから。
しかし、実際はそうではない。空いた空白の時間は何者かによって全て埋め尽くされるのである!
朝起きて何も考えずゲームをしていれば昼になる。
昼からも何もすることが思い浮かばずただただ無意味に時間を過ごしていれば夕方になるわけだ。
もちろん、時間を遅らせる部屋もないし時間を止めることだって出来ない。
結局、謎の焦りを感じて適当に外出し本を買ってきた訳きて帰路へ着く現在へと至るのだが..
「最近日が沈むの結構早いよなー...」
日が沈むのが早くなると一日が短くなるような気がするのだが、案外間違っていないのかもしれない。何を言っているんだ俺。冬至に近づいていくんだから日が早くなるのは当たり前だろうに!
「.....にしても夕日が綺麗だよな〜」
太陽を背にしながらそう呟く。写メとってツイートしてやろうか。これぞナントカ映え。
しかしそれも左に曲がったところで出来そうになかった。そこは裏道で太陽の日差しなど差してこなかったから。
そこで少し後悔をする。戻ろうかと思ったが裏道から漂う異様な空気の方が強く、そんな気など失せてしまった。
ここだけはまるで異空間のようだった。後ろを振り返ると明るい夕日が差した広い道が見える。それとは対照にこの裏道はほとんど夕日が遮断されている。実際この道を通った方が近道なのは確かなのだが。
「いや待て、暗いだけじゃねぇかよ....」
その時。
背中に悪寒が走る。
それは前方にあまりに静かな人影をみたせいか。まるで幽霊のように現れた。
恐らくそれは間違いで、俺が後ろを向いていたからなのかもしれない.....が、静か過ぎて気付かなかったというのは間違いではないだろう。
その人影は一瞬立ち止まったかと思うと気が付けば俺の目の前に来ていた。
余りにも距離が近かったため、少し後ずさりしながら暗いながらもその人影を確認する。
そこで目を疑った。
その人影は確かに刃物を持っているのをみたからである。
もう一度それをみようとするが、そこにはもう刃物の跡形もない。
「ここで死んで。」
その声と共に脇腹に熱いものが体中に響き渡る。
声にならない低い声をあげながら俺の意識がなくなっていくのがわかる。
「ちょっと待て...」
どうやら俺の満喫していた週末は人生の終末へと変わってしまったらしい。
それではまた近い内に...