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ガーディアン  作者: フライング豚肉
第三章・トラジオンのカリギュラ
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冒険者ギルドトラジオン支部

冒険者ギルドトラジオン支部はトラジオン東門すぐに在った。

東に広がる高原地帯にあるカンムーロ部族連合は、部族の集合である故に未だ整然とは協力出来ず、未開の地も数多く有る。

そこを開拓する意味合いもあってか、冒険者達は東を目指す事が多い。

それ故にギルド支部も東に設置されたのだろう。

そのカウンターにて、ドラコニーの受付の青年からの言葉にゲンゾーはやや曇った表情を作った。


「最低四人必要とな?」

「傭兵団申請ですとそうなります」


あっけらかんと言われ、同時に納得する。


(確かに情報とは値千金であろう。個人においそれと放り投げるべきではない。当然個人でも活躍する例外も居ようが、そういった個人は独自の情報ルートを持って居よう。なればある程度の集団にこそギルドは情報を寄越す、という事か)


恐らくは四人とは方便だろう。

少なくともこの危険な時期に四人も命知らずを揃える手腕を見せればトラジオンの傭兵団を名乗る価値はある、そういった試験の一つだ。

分かっているのかただ事務的な相対をしているのか、ドラコニーの青年はどうしますと朴訥な表情で訪ねてくる。


「ふむ、ならば致し方在るまい、出直すとしよう。またいずれ」

「またのご利用を」


ギルド支部を出ていったゲンゾーを見届けるとカウンター奥から巨大な影が現れた。


「おや、帰ってしまわれましたか」

「マスター、いらっしゃったのですか?」

「ずっといましたよ」


穏やかな口調に柔らかい声。

しかし、その見た目はそれらの印象をへし折る物だった。


「マスター、でかいんでちょっと下がってもらえます?」

「ああ、すみませんね」


その見た目は通常の人間を掴み上げれる程に巨大であり、禿頭から覗くは一本の角。

そして巨大な一つ目を持った、所謂サイクロプスと呼ばれる種族だった。

その瞳を閉じてふぅむと唸り、思考するのは先ほどの黒い拳士。


(はてさて、私個人としては彼に傭兵団としての肩書きをあげても良かったんですが…………何を目的にして傭兵団を作ろうとしたか、そこを調べてからでも構いませんかね)

「おーい、ガルさん」

「はい?」


と、ガルと呼ばれたサイクロプス、ガルスは声のした方角、カウンター向こうを見る。

そこにはアリーヤがおり、やや汚れた外套を払っていた。


「偵察任務終わったぜ。バステアは今まで通りだ」

「ご苦労さまです。後で詳しい結果を査定官に話しておいてくださいな。報酬はそれを鑑みて払いますよ」

「へいへい」


ある種ピンハネの可能性もある会話だったが、アリーヤは特に不信感も滲ませずに奥に向かっていった。

それだけガルスが信頼されている証拠なのだろうか。

と、ここで思い出したかの様にガルスは指を鳴らした。


「そう言えばアリーヤさん」

「何だ?」

「貴女黒檀の拳士と一緒に仕事したらしいじゃないですか」

「ん?あー、まぁ成り行きでな」


と、ここでガルスの目がきらりと光る。


「では分かる範囲で彼の技量などを教えてくれませんか?報酬は払いますよ、勿論、貴女の今所属している傭兵団『ウイングズ』にではなく貴女個人に、です」

「……なら良いぜ。ま、アタシの所感だけだがよ」

「構いませんよ。さ、こちらへ」


と、促されるままにカウンターから更に奥の階段に向かい、二人して密談に向かった。

残されたドラコニーの青年はふぅと溜息を吐く。


「あーあ、マスターはああなると長いんだよなぁ。今から来る人達って僕で捌けるっけなぁ」


責任者が返って来るまで取り敢えず凌げるかが不安だったらしい。


NAME・ガルス

レベル・93

クラス・ギルドマスター

筋力・EX(EX〜H)

耐久・EX

敏捷・A

魔力・A

対魔力・A

属性・雷

保有スキル

魔剣技・EX

徒手空拳・A

明鏡止水・D

経営術・A

技巧・A

戦闘技能・A

スキル鑑定・C

固有スキル

巨人族・A

ギルド加護・A

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