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ガーディアン  作者: フライング豚肉
第二章・ジプシーの意味は放浪者
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スキルコンビネーション

アノーラの背にエレン、グレタ、エーリカの手が当たる。

そしてまず最初に煌々と光を放つのはエレンだ。


『琥珀の城、月の三叉路、巡るは華の雌牛。汝は水瓶、我は湖畔。掬うその水が汝の喉を潤す』


エレンの詠唱の後、次に光を纏ったのはグレタとエーリカだ。

そしてエーリカはグレタを見やり、首肯を見届けてエーリカは意識を集中し、アノーラ越しにエーラの位置を特定する。


『流れ流れよ意識の水面。深き場所にて共に分つは心。汝の許に在ろう、汝の心に在ろう、手繰り寄せよその欠片!』

「っ!」


大きな音が響き、光が消えるとグレタとエーリカが消えていた。


「リリア、上手くいってる!?」

「はーい」


と、一人手持ち無沙汰だったリリアは瞳を閉じ、ふんふんと唸ってから指を丸くしてアノーラ越しに千里眼の景色を見せる。


「ばっちりですよぅ」


そこにはエーラのすぐそばに居るグレタとエーリカが居た。

一瞬にして二人が現れた事にソペクネフェルは目を見張り、エレンは溜息を零す。


「ひとまずは成功ね」

「本番ばっちりに決めるのはエレンの十八番だもんねー」


アノーラはからから笑い、エレンは少し力を抜いた。


「エーラの場所をアノーラが伝えてあたしがエーリカに魔力を送ってエーリカが召喚魔導を使ってグレタと一緒に飛ぶ。こんなある種大魔導より面倒な事はそうそう出来ないわよ」


そう、これはお互いのスキルを最大活用した奇手だ。

もともとエーリカは魔導技師であるため、有事に備え魔導具を使う為に魔導具を呼び寄せる召喚魔導をある程度備えている。

しかし逆に自分を移す事や、ましてや誰かを伴っての召喚には、技量以前に魔力が圧倒的に足りない。

よって魔力量の潤沢なエレンが魔力を寄越し、尚且つ技量のブーストを行い、それを可能にしたのだ。

スキルにスキルを重ねた、ある分野での達者同士による大魔導に似た何かだった。


(けど、問題はここからね。あの聖獣を止められるか否か……グレタ、エーリカ、頼んだわよ)


そこから先、猛るヒエラコスフィンクスを対処出来るかを、ただエレンは見守るばかりだった。

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