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ガーディアン  作者: フライング豚肉
第二章・ジプシーの意味は放浪者
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パスガノの門にて

再出発を果たして暫く、隊商の列に有るエレン達の幌馬車の中でゲンゾーはエリルと仲良くぐったり座り込んでいた。


「なんだと言うのだこの倦怠感は………フルマラソンした翌朝の如く動けぬ……」

「何だそりゃ。まぁ、俺らのは単に魔力切れだろ。お前も俺も魔力量は少なめ、つーかお前は平均値より更に少なめだしな」

「ぬぅ……チコが平左としておるのはそこが理由かね。矢張り眉唾な力に頼るべきでは無かったな」


ぐったり座り込んでいると真後ろの馬車の御者たる商人が話しかけてきた。


「何だ、あんたら場慣れしてるからそう言うのに慣れてるんじゃねぇの?」

「属性魔導は先が初めてよ。おのれ、日頃から鍛えておれば簡単に下せたというのに。おかげで片足裸足で無様な物よ」

「ああ、だからあんた靴履いてねぇのか」

「惨めよな。そう言うお主は良い靴よの」

「だろう?カンムーロ部族連合で拵えた特注の……っと、見えて来たぜ」


と、益体も無く話していると商人は言い、ゲンゾーは首を回すとアノーラがはしゃいでいるのが見えた。


「すごーい!畑がおっきぃ!」


そして後方に過ぎる青々とした畑。

まだ夏の手前だと言うのにその畑は立派に穀物を成している。

しかしその土はとても痩せ細っている様には見えず、無理な耕作は行っていないと分かる。

そして少し見渡せば区分けされた土地の中にクローバーなどを育てている物も有った。


(なるほど、休耕すべき土地と育てる土地、これらを予言しておるのか)


そしてその更に先、丘を下った先にその街が有った。


「やぁっとパスガノだねぇ」


御者のエーリカがやれやれと言い、アノーラはくったりしたゲンゾーに被さってはしゃぐ。


「着いたー!早く行こー!」

「ふムガ、これ、よさぬか、苦しムガ」


疲れ切っているせいか全く反応出来ない。

パスガノ到着に一同安堵し、パスガノの正面門の衛兵詰所にて止まった。

しかし話す商人と衛兵の様子はどこか剣呑な物だ。


「何かあったのかしら」

「何かも何も、儂ら二連続で襲われたじゃろうに」

「それだけじゃないから言ってるの」


エレンの言葉に応えるとエレンはぶすくれた表情で指差す。

指された方向には宝石で出来た鰐がその眼を隊商の馬車に向けていた。


「ペトスコスが私たちを見てるわ。彼らは魔獣の検閲や魔力の流れを見る聖獣よ」

「それが何故この隊商を?もしかしてお主?」

「わ、私よりあんたのがよっぽどおかしいんだから!私じゃない!」


ピーチク言い合っているとエーリカが御者台から飛び降り、やれやれとペトスコスに近寄り、皆に聞こえない位置に来た辺りで話しかけた。


「ソペクネフェル殿、お久しゅう」

『そちらも、エーリカ殿』


ソペクネフェルと呼ばれたペトスコスは静かに応え、そして続ける。


『隊商の者より伺いました。どうやら魔導鎧装の野盗に襲われたご様子で』

「……ああ、坊や達が先に相手した奴か。ええ、そうです」

『道理で魔力の量が多い訳だ……む?』


と、エレンと目が合い、目が合ったエレンはゲンゾーの陰に隠れて今度はゲンゾーと目が合う。


『………魔法使い殿にネフティス様が予言成されたあの……なるほど』

「申し訳ない。今回はお忍びと言う事で宜しくお願いしたい」

『心得ました。しかし可能ならばネフティス様に会って行って頂きたい』

「確約は無理ですが……」


そう言い残し、エーリカはソペクネフェルから離れて幌馬車へと戻って行った。



ステータス更新


NAME・ソペクネフェル

レベル・54

クラス・ペトスコス

筋力・C(EX〜H)

耐久・B

敏捷・G

魔力・B

対魔力・C

属性・光

保有スキル

属性魔導・C

魔力精査・B

治癒・B

固有スキル

聖獣・A

宝石の鱗・A

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