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ガーディアン  作者: フライング豚肉
第一章・身体が資本なじいちゃん
29/923

その意味、その祝福

遠目でマガフを下したエリルを見届け、ゲンゾーは僅かに眉根を上げる。


(ほう、アレを単騎で下すか。矢張りエリルには才覚があるな。しごきのメニューを増やすとしよう)


エリルに新たな修行をと内心喜ぶゲンゾーは、そのまま屋上へと飛び上がり、エレティーナに向かう。


「………」


危難こそ去ったがバツが悪いのか、エレティーナは俯いて目を逸らし、唇を噛む。


(……ちゃんと話そうって決めたのに、どうして私…)


謝罪の言葉は届くか、非難が返ってくるだろうか、不安が胸中に駆け巡るが、やがて意を決してエレティーナはゲンゾーの瞳を見返す。


「あっ、あのね!」

「引き受けよう」

「……えっ?」


そしてゲンゾーの言葉に固まる。

見ればゲンゾーは穏やかな瞳でエレティーナを見ていた。


「件の事よ。我等赤枝は其方と其方の望む者を守ろう。儂一人では難だが、何、友が居るしこちらから教示願う事も幾らか有る。次いで儂の妹の面倒も頼みたい。儂からの条件はこれが全てよ、如何に?」

「………」


彼は真っ直ぐな瞳でエレティーナに向き合い、敵からも決して逃げない。

非情な世界でも決して折れない剣。

守りの拳。

先の悲しき事実にも、受け止める寛容さと真実を目指すその強い在り方に、エレティーナは何かを決心したか瞳に力を込める。


「しゃがんで」

「うむ?」

「良いからしゃがみなさい!」

「あい分かった」


素直にしゃがむと、


「!」


ふ、と、ゲンゾーの額に口付けをするエレティーナ。

はてと首を傾げるゲンゾーに、耳まで真っ赤になったエレティーナは、エレティーナから話す。


「私を守って。皆を守って。バルミアを守って!」


あくまでもそれが使命だと告げ、しかしてその紅潮は使命のみにゲンゾーを置くとは語っていない。

ゲンゾーはくすりと笑い、しかし意を決した様に頭を垂れ、瞳を閉じる。


「あい分かった。このゲンゾーは其方を守ろう。皆を守ろう。このバルミアを守ろう」


ここに精霊殿を守護する存在、後に護国の徒と呼ばれる様になった男、『黒壇の拳士』としての運命が拓かれた。


ステータス更新


NAME・ゲンゾー

レベル・2

クラス・不明

筋力・C(EX〜H)

耐久・D

敏捷・B

魔力・H

対魔力・G

属性・無

保有スキル

陣地作成・F

拳法・G

見切り・B

固有スキル

異界の魂・A

不屈の精神・A

精霊の祝福・A

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