バレてーら
とても短いです。
身を清め終えた来夢です。やっぱり人の服は落ち着かないです。ワンピースなのは気に食わないですが仕方がないですね。しかし、パンツもシーファさんが買ったのですか?そうだったら嫌過ぎます。履きますけど。
「安心しな♪女の人に頼んでしたから。」
「…ありがとうございます。」
バレてーら、顔にででたのかな?まぁ、いいかー。
「ツダ、話したいのだが。」
「はい、お願いします。」
さっきのことですよね…。どう言い訳しようか…。
さすがにおかしい事ぐらい分かります。多分、ここは私のいた世界とは違います。だけど、異世界転移はこの世界での常識的なのかわかんない…。だから、言わない方がいいと思うのです。誰にも…。
「本題に入る前に訊きたいことがある。いいか?」
「はぁ、何ですか?」
「ツダは別の世界から来たのか」
「えっ!?」
何で!?もうバレた。しかも疑問符ですらない!!どうしたらいいの?わかんない。覚悟決めた意味ないじゃん!!
「嘘は付くなよ。ツダ。」
「あぅ…はい。」
「はいでは分からん。」
刺すような目線がつらい。誤魔化せそうに無いです。
「別の世界から来たと思います。多分」
声が段々と小さくなってしまいました。体も小さくしていると思います。手を握り締めて爪が食い込み痛い。
「ツダちゃんが傷付く事はしないよ。俺もウォルフも…だから、まずは深呼吸しようか。」
言われてから息が乱れていることに気が付いた。私が思っていたより動揺してたみたい。大きく息を吸って吐く、それだけで落ち着いた。けど、どうして分かったのかな?
「どうして分かったんですか?」
「」
「隊長ー!!」
「!?」
「…」
「…はぁ。」
兎みたいな耳を生やした小柄な男の人がウォルフさんに抱きついた。あっ、ウォルフさんがめっちゃ嫌がってる。
「隊長帰って来てくださいー!僕のことを見捨てないでー!!イデッ!!」
「叫ぶなうるさい。俺は戻れない、諦めろ。」
「まあ、落ち着きな。周りを良く見ような。」
「周りを?…!?」
私に気が付いた様です。顔が赤く染まっていくのが面白い。林檎食べたいなー。普通の林檎ってあるかな?口をパクパクし始めた。そして、指さされた。
「あの隊長に女の人が!!あの隊長に!?イデッ!!」
「だから叫ぶな。」
「部下にまで言われるっておまっブハッ!!」
腹を抱えて笑いまくってる。ウォルフさんの感じが冷え冷えとしてきた。毛が逆立ってきてる…あれ本物だったのか。