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遥か広大な柔らかな空へ
空の上のあなたへ贈ります。
私はレーザー発振機を空へ向け、スイッチを押した。
緑色の光は、雲や水蒸気に反射して、かすかに夜空へと筋を描く。
届かないことは、わかっています。
あなたが今もそこにいるかもしれないことも、
もういなくなってしまったかもしれないことも、
これから生まれてくるかもしれないことも、知っています。
私のメッセージが届かないことも知っています。
お互いの存在は確信しているのに、交わることのない永遠の孤独。
それでも、もし拾ってもらえたら——私はもうここにはいないでしょうが、それでも嬉しい。
もしかしたら、生きているかもしれない子孫たちへ、
返信をいただけるなら、それは何よりの贈り物です。
もうこの星には私たちはいないかもしれません。
けれど、返信をくださる優しさは、きっと宇宙を渡って届くはずです。
柔らかな宇宙に包まれた私たちに、永遠の優しさを。
では——いつか、お会いできる日を待っています