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きらら  作者: ひなことり
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プロローグ

私は何のために生まれてきたの…?

私は誰かに必要とされているの…?

私、…私は、いったい誰なの………?



「エルムさん、どうかしたんですか?」


「えっ?」


考え事をして人の声なんて全く耳に届いてなかった。

事の発端は先週の夜、たまたま聞いてしまった『あの人達の会話』


-----------------------------------


アルムは無事なのか!?

アルムを、私達の娘を返してくれ!!

お前達魔族は私達家族を一体どうしたいというのだ…


『ただの暇潰し、アソビですよ。

 …あとはヒトへのちょっとの好奇心、ですね。

 では契約通り引き続きよろしくお願いします。』


契約だと!?

いつも貴様が勝手に言ってるだけではないか!!

まっ、待て…!!


-----------------------------------


エルムと呼ばれた少女はふぅっとため息を吐く。


「なんでもないよ。気にしないで。」


「そうですか?

 でも近頃エルムさんなんだか変ですよ?

 前の実技の時もぼーっとしてたみたいだったし、今だってそうですよね?

 悩み事ですか?

 僕じゃ全然頼りにならないかもしれませんが、話してみたら意外にスッキリする事もありますよ?」


「うぅん、本当になんでもないの。

 ありがとうジョフィア、私を気にかけてくれて」


「それならいいんですが…あ、そういえば今日の実験で…」


「ごめんねジョフィア。

 私、用事があったことを忘れていたわ。

 じゃあ、また後で!」


少年が言葉を発する間もなくエルムは走り出した。


「やっぱりいつもと違うよ、エルムさん。どうしちゃったんだろう?」

 


エルムは足を止めて振り返った。


「心配してくれたジョフィアに悪い事しちゃったかな。だけど…」


エルムあの人たち<両親>に愛されていない。

愛されていると感じたことがない。

むしろ畏怖の対象とさえ感じる。

なぜなのか、それは分からない。

ただ、両親には私の他にも娘がいる、それを先週知ったのだ。


『アルムという名前の私の姉…それとも妹かしら?

 どちらかはまだ分からないけど、私には姉妹がいるのよね。

 その人を魔族が連れ去った?

 何の為に?

 うーん………情報が少なすぎて訳が分からないわ。

 声を聞いただけだから魔族の姿形も分からないし、そもそも魔族なんて本当にいるの?

 歴史の教科書でしか見たことないし。

 こんな突拍子もない事、ジョフィアに話しても、ね…』



ずっと心に小さなトゲがささったまま。

その小さなトゲは少しずつ大きくなり、違和感に変わり、表面化する。

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