今日も君のもとへ
pixivで適当に書いてたヤツです
粗が目立ちますが悪しからず
爽やかな朝
静かな夜
陽炎が街を包む8月
今日はあいつの命日だ
「夏のニュースって
『今日も暑い』か台風のことしか言わなくて
つまんないんだよなあ」
今年は何年かぶりの猛暑らしいが
去年も同じことを言っていた気がする
安いからと繰り返し買っているそうめんにも
そろそろ飽きてきた
(もうこの時期か…)
騒がしい蝉の声が俺を急かす
重い腰をあげ日差しの中を歩いてゆく
「暑いのは嫌いだけど、
この青空が好きなんだよな、俺」
(…お前が生きていれば、隣を歩いてくれたのかな)
いつもの住職さんに挨拶をして
世間話をしてから、目的の場所へと向かう
「今年も記録的な猛暑らしいぜ」
水をかけながら話しかけるその石には
【夏目家之墓】
と彫られていた
夏目 薫
ちょうど4年前の今日、病気で亡くなった
俺の幼なじみ
中学3年生だった
(高校卒業したらさ、一緒に海行こうよ!
波打ち際で追いかけっこしてさ!
カップルかよwって!)
「お前居ないとさ、海どころか外出る気にもなんねぇよ」
薫なら今頃
(運動しろ!)
って言ってるんだろうな
「じゃあな、また来年」
(うん、またね)
日に照らされた墓石は
見送るかのように
静かに佇んでいた