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野球

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作者: アベベ

「また、ファウル! 163球目です!」


俺は野球部、キャプテン、エース、1番打者。俺の仕事は沢山ある。キャプテンとしてエースとしてよりも大切な事。1番は絶対出塁する事だ。しかし、4番みたいにホームランや長打は打てないのは自分がよくわかっている。バントと右打ちは得意だがそれは2番の仕事。結果、俺が導き出したのは【選球眼を磨きフォアボールで出塁100%すること】だ。そして、それを極めた俺は【ファウルを故意に何球でも打てる】ようにはなった。

「また、ファウル! 163球目です!」


俺は野球部、キャプテン、エース、1番打者。俺の仕事は沢山ある。キャプテンとしてエースとしてよりも大切な事。1番は絶対出塁する事だ。しかし、4番みたいにホームランや長打は打てないのは自分がよくわかっている。バントと右打ちは得意だがそれは2番の仕事。結果、俺が導き出したのは【選球眼を磨きフォアボールで出塁100%すること】だ。そして、それを極めた俺は【ファウルを故意に何球でも打てる】ようになった。

今は高校地区予選1回戦目。10球20球のファウルではよくあること。バッテリーもなんの疑問も持たない。30球あたりで気付く。ここで、キャッチャーは敬遠のサインを出すが、俺はその球もファウルにする。飛び付きファウルにする。50球あたりになりキャッチャーはデッドボールのサインを出すが、俺は負けない。おもいっきり引っ張ってファウルにする。

そう、俺のもう一つの仕事【ピッチャーをとことん疲れさせる】。


「さぁ、いよいよ164球目になります。おっとここで?」

「交代ですかね」

「ピッチャー変えます! ピッチャー交代! 早くもエースが出てきました!」

そろそろ俺も第三の仕事【エースを初回に出す】が成功し、あとは出塁するだけ、カウントはスリーボールワンストライク。1球目は相手の球を読む為見逃した。

「いい球ですね」

「1球目は持ち味の速球でストライクをとりました!」

読んだ! 完璧に読んだ。時速143キロ手元で伸びる好敵手! だが、俺は屈しない。

「第2球目……」

「ファウルです!」

今のは振り遅れだが、俺はヒットで出なくていいので良し。ストライクゾーンは逃さない。このピッチャー、コントロールが悪いな。

「おっと、ここでまた敬遠か?」

キャッチャーが立ったらしい。そろそろ出塁するか。

「フォアボール! 長い第1打者でした。」

俺の仕事はまだある走者の仕事【盗塁】、まずはこのピッチャーのモーションを盗む。

「2番バッターは身長191せんちと長身で監督が言うにはホームランが打てる2番バッターらしいです」

第1球。空振り。しかし、それはあらかじめ決められていた。仮にホームランならいいが、長打を打っても俺が全力で走りホームを踏むのはピッチャーの俺は避けたい。だから、ここはモーションを盗むための空振り。思った通り、このピッチャーは140キロ台の速球が武器でモーションが大きい。崩せる。問題はキャッチャーの肩。これは博打。次リードを大きくとる。

「1塁走者のリード大きいですね」

「牽制した方がいいでしょうか?」

「すべきです」

実況と解説の忠告虚しく、ピッチャー投げる1、2累の間ぐらいまで走るそしてとまる。キャッチャー当然1塁に投げる。のを、見越してその前から戻るヘッドスライディング。余裕。解明。2塁は取れるカウント11。リードはさっきより少な目。ピッチャー牽制せず、投げる! 足が交差した瞬間から全速力で2塁へ!

「おっと! ランナー走った! セーフ! セーフです!」

余裕。次のベースは流石にきつい。2番の出番。

「ここは送りバントでしょーね」

「そうですね。守る方も早くチェンジしたいだろうしアウトを取りに行きたいですね」

「おっ、どうやらバントみたいですね。バントの構えです」

コンッ

「ファール、バント失敗で、あ! 入ってる! ヒットゾーンに入っています! サードきっちり捕ったが間に合いません! セーフ!」

次の3番は去年まで4番を打っていた。つまり、実質4番。

「おっと、3番を敬遠です」

ふふ、いいのかな?4番は去年まで相撲部にいた。パワーは全国レベルだ。

カキーン!

「アウトコース、ボール気味の球を強引に打ったぁ! 伸びる伸びる入ったぁ! 大会第1号ホームラン、満塁ホームランです!」

「まだ1回ですから」

ピッチャーは自信喪失、その後もヒットヒット交代したのは17点とった後だった。


1回裏、守りだ。


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