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プロローグ
こちらは2003年8月に同人サークル「眠杜文庫。」より同人小説文庫本として発行したお話です。
健全(?)ほのぼの作品ですので、老若男女を問わず幅広い読者さまにお楽しみ頂いておりますが、作品中でごく自然に女の子同士がラヴラヴしております。
「百合」「ガールズラブ」と呼ばれるジャンルが苦手な方にはオススメできませんので、あらかじめご理解のうえお読み頂けると幸いです。
君と生きてく明日だから
這い上がるくらいでちょうどいい
「wind climbing」 奥井亜紀
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プーの一族 #1
雨と仔猫とひとりぼっち
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ずっと、ずっと、わけも分からないままに苛立ってた。
まるで‥無限のように繰り返す、何の実感も無い虚ろな毎日。
口うるさいだけの両親。
くだらない教師。
クラスメイトさえも、ただ煩わしい存在でしか無かった。
一日も早く、一人きりになりたかった。
誰にも干渉されずに、一人だけで生きて行きたかった。