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リバースロード  作者: 貫先一弧
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始まりはいつも突然

舞台は現代日本。

剣と魔法の世界からやってきた者達の日常話の予定です。

戦闘シーンはほとんどありません。


 pushu!


 缶ビールを開け、帰りがけのコンビニで購入して来た食品を並べながら金曜日の夜を満喫する、楽な部屋着として彼女が愛用しているのは高校時代から使用している学校指定の体操服のジャージである、そんな彼女の姿をみたら同僚は捨て身のギャグか別人だと思ったのではないだろうか?それほどに、会社での彼女とプライベート空間における彼女との差異は激しかった、無言のまま食事をしつつ一週間撮りためた深夜アニメの録画をまとめて見る、これが金曜の夜の彼女の習慣であることを知る人間は誰もいなかった。


『う~ん、今期のは「山本ですが?」と「平成元年漫才心中」が当たりかなあ、岩田さん、芸幅広いなあ』


 会話する相手がいないので、感想を口に出すことはないが今期自分の好みに合う作品を保存整理対象を考えながら、PCで掲示板などでの感想を見ようとした時だった、ドンっという鈍い音と共に家が揺れたのではないかというような振動を感じた。彼女の家は一応都ではあったが県境のかなり辺鄙なところにあり、田畑が広がり、タヌキやハクビシンを週一以上の頻度で見かけるようなところであるため、落石とかトラックでも飛び込んできたのかと、かなりビックリとした。そして、ビクビクとしながら裏庭の音のしたあたりを見に行った、彼女はそこで人生が一変するような運命に出会った。



 最初に感じたのは猛烈な血の臭いだった、彼女がこれまでの全人生で嗅いできた血の総量よりはるかに大量の血液の臭いを感じ、『やばい!』そう感じた時は手遅れであった、音のしたあたりにいた人影のうち一つが音もなく、いや、気づいたら目の前に移動していたのである、


「dsndjnbofmv;flkporjpom;lsmklhonklbmf;oij;,s,;:l」


 理解不能な言葉を誰かが発すると、影は彼女の目の前で今まさに彼女の首を刎ねようとしていた剣をピタリと止めた。

 動きが止まったのでよく見ると、目の前に立っているのは血まみれの男で、自分の首には血が滴る剣が数ミリのところで停止していた、恐怖感が振り切れると悲鳴を上げることもできなくなるようで、完全にフリーズした彼女は、ヘタリ込むと恥も外聞もなく失禁していた。

 


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