流れ流され
子鬼達を連れてキャバクラに来ている秋夫さん。
異界は現実世界と寸分変わらない作りをしているため何度か来た事のある店を占拠してレッスン中だ。
バンバンバン!
とテーブルを叩きいらだつ秋夫さん。
「You違うでしょ、灰皿に吸い殻が一つでたら、新しい灰皿を重ねて交換するの、後ね上手いこと営業しないと高いボトルをお客は入れないでしょ!」
「ギー 」
「何なのYou口答えするの? そんなんじゃ立派なキャバ嬢になれないでしょ!!」
ダメだこいつら、キャバ嬢のなんたるかが全然わかってない。
いざ鎌倉へと、いざキャバクラへの違いもわからないぐらいダメな奴らだ、こんなんじゃお店オープンできないじゃない。
「ギギー」
「何? チーンゴ、言いたい事があるならはっきりいえばいいじゃない! 」
「ギャッ ギギッー……………………」
「何? 僕らは、アイドルになるレッスンをしてるわけで、キャバ嬢になるためじゃないだって?」
そうだった、枕営業を視野を中心に考えていたため物事の本質が見えてなかった、アイドルにするためのレッスンをするのを忘れているなんて。
人間39年も生きると世間に揉まれ世俗のイヤな垢が心にこびりついて目が曇る、彼らの目を見ればわかる、どいつもこいつも本気の目をしてやがる。
今の秋夫の姿は、秋夫が少年時代に一番嫌った汚い大人の姿そのままではなかろうか。
「You達!俺が間違っていた、俺は汚い大人だYou達の枕営業を考えてた大バカ野郎だ、すまなかった」
「ギギー」
「ギー」
「ギャー」
彼らの言葉が汚れきった心に染みる。
「You達こんな俺を許してくれるのか…………」
「ギギー」
「ううっありがとう! よしYou達これからが本番のレッスンだ河原で発声練習するぞ!ほら、競争だYou達ダッシュだ!」
子鬼達は元気よく部屋から飛び出していった。
秋夫も負けずと走りだし階段をかけおりようとしたら、チーンゴがいた。
「どうしたチーンゴ?さっきは、てゴメンな」
「ギー」
「んっ?りっぱなアイドルになれるか不安だって?心配ないぞ、だからそんな顔するな」
どうやら先ほどは叱りすぎたらしい。
叱ると怒るの区別は難しく、彼にも怒っているのではなく叱られた事が理解できればいいが、それは難しいだろう。
チーンゴの記憶には、秋夫に怒られたという記憶が残り落ち込んでそんな顔をしているのだろう。
何とか元気づけなくてはと考えチーンゴの背中にバシッと一発張り手をした。
「気合い入れろチーンゴ!!」
「ギャッ」
階段の下りにいたチーンゴはそのまま階段から転げ落ち
消えた。
「………………………………………… 事故かな?忘れよう」
階段をおりたら、チーンゴは謎玉に変わっていた。
「 と、とりあえず、もらっておくかな」
謎玉を拾い、胸ポケットにしまい。
えっちら、おっちらと走り河原に来てみると。
四匹ともすでに到着してた、息も切らせてない若いって素晴らしいね。
「え~とYou達に悲しいお知らせがあります、チーンゴ君ですが脱退しました」
「ギギー?」
「ギャー?」
「え~とアレです音楽性の違いと言うか、ユニット性の違いみたいなアレで脱退するそうです」
子鬼達の疑いの視線が痛い。
「あーん! 何だその目は? アレか俺がデビューするならわかってるよね、とか言ってチーンゴのアナルちゃんを色々しちゃってそれがイヤで、チーンゴはやめたって言うのか??ふざけるな!!」
こんな、わからず屋どもには口で何を言っても伝わらないこれは体罰ではなく教育的指導だ。
などど考えるクズな秋夫さんは。
「おらー! お前ら一列に並べーーー!!」
子鬼を一列に並ばせ秋夫は次々とビンタしていった。
「わかるかー! You達をぶつより俺の心の方がもっと痛いんだ
チーンゴは弱虫だった、You達も弱虫か?」
「ギー!」
「そうだろ、You達は違う、You達は芸能界に飛び出すんだアイキャン・フライだ、アイキャン・フライだぞ!」
いいぞ、彼らの目にまた、やる気、元気、ビタミンがほとばしっている、それでこそ奴らだ。
「飛べ! 飛べ!フライだよ!舞い上がるんだよ 」
「ギギギー 」
「そうだ、アイキャン・フライーーー! 」
秋夫と子鬼達はその場の高揚感に飲まれ皆ハイテンションだ。
「行けーーーー You達ー アイキャン・フライーーーー!!」
「ギー!」
「ギギー!」
そのまま全員、川に飛び込み流れ流された…………
筆が遅いのにペルソナ5さんが誘惑してきます、一周目は女性を4又しても殴られて床ぺろで終わり、2週目は床ペロで終わらないくらい修羅場が見たいです。