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座りションベン

リアルが忙しく投稿できませんでしたが、仕事もひと段落したので再開させていただきます。


信頼なんかこれっぽっちもしてない仲間達からフルぼっこの制裁を受けた秋夫さん、人間の集団心理とは恐ろしき物でございます。


 体中が痛い、どうやらフルぼっこタイムの時に意識を無くしていたようである、冷んやりとしてる土の地面が気持ちイイ、秋夫さんは目を開けてみると。


 太陽が真上まで来ている、もう昼時の時間ぐらいだろうか?


「あっ先輩! 目が覚めたでやんすか?」


「坂好きよ………… 何してるんだ…………」


「ギアチェンジの練習でやんすよ、こんな感じに 一速! 二速! ゲヒヒー 」


 坂好きは、秋夫さんのおにんにんを握りマニュアルのシフトチェンジの練習をしている、まだ秋夫さんの意識は覚醒したばかりで、体に力が入らず大人気催眠チカンシリーズのAV並みにイタズラされている。



「坂好きよ、オートマ限定の免許持ってるんだから勘弁してくれって…………」


「ギヒー! フニャフニャなシフトレバーでやんすね! 」


「手ぬるいべ坂好き君、敵の回し物は顔の上で座りションベンでもしてやればいいだべ!」


 コイツはいけません! 確かに宇宙刑事をハンモックから落としたのは秋夫さんだが、敵の回し者ではない。



 このままではマジに顔の上で座りションベンされかねない!



 敵に敏腕の鉄ちゃんが回ると本当に恐ろしい、的確にこちらの精神を削る作戦のようだ。


 昔のイキなババアは、立ちションベンをする人が多かったらしいが、オッサンの座りションベンもイヤな物である。


 この街では古くから座りションベン美学がある、たとえば最近では聞かなくなったキャバレーだが赤羽には未だに昭和の遺産のように健在だ、付近の路地には立小便禁止! カメラで録画中の張り紙が多く目に付く。


 今時、立小便なんてする民度の低い人々はいないのだが、赤羽はハッキリいって民度が低い、モラルのかけらもない住人達なのだ、立小便やタバコのポイ捨てを注意する人間は、ほぼよそ者である。


 そんな街の中で立小便禁止の文字を見た住人は、座りションベンなら文句ないだろべらんめいが! のあってはならない反骨精神で座りションベンをする、カメラがあってもニッコリとダブルピースである。


 途上国を笑えないのがこの街の住人である、ぶっちゃけスラム街と大差ないのが悲しい現状だ、大人が酒に酔い座りションベンすれば、子供も当然とばかりに真似をする、そんなアホな行為の連鎖が続きこの街の住人は幼少の頃から座りションベンだ、店や公衆トイレで小便器を使うのは他の地域の人が多い。


 この街の住人は大便器の個室で座りションベンを済ませる、洋式便所でも便座には座らず便座に上り座りションベンスタイルをとる、すでにDNAレベルで刻みこまれた習性なのだ。


 この街の行く末を案じた神父様が昭和50年ぐらいに、座りションベン禁止の張り紙をしたらよかろうとおっしゃり、かなりの数の張り紙を電柱や飲み屋に張ったが、昭和初期から続く伝統行為には通用しなかったらしい、神父様は張り紙を張るのが50年程遅かったとつぶやきながら座りションベンしたそうな。


 そんな落語の話みたいな事マジであったらしい、この街の裏歴史ってやつだ………… スポーツジムでお姉ちゃんのお尻を眺めながら老人が笑いながら秋夫さんに話してくれたのを覚えている、そんな伝統行為でも秋夫さんの顔に聖水シャワーなんてゴメンこうむりたい。



「なあ鉄ちゃんよ~ 鉄ちゃんだけに秘密の話がしてえんだが」


「秘密の話だか? ここですればええだよ」


「鉄ちゃん以外に、こんなイイ話していいのかい?」


 少しづつだが、体が動き始めた秋夫さんの反撃開始でございます、辺りを見回すと周囲には坂好きと鉄ちゃんの二人の姿しか見えない、脱出するチャンスは今しかないのだ。



「イイ話だか? 」


「そうさ鉄ちゃん! 二人きりじゃないと話せない鉄道博物館の秘密だぜ 」


「ゲヒー! ウソに決まってるでやんす!チャンスを見て逃げようとしてるでやんす!」



   oh...坂好きにしては知恵が回ってびっくりな秋夫さんだ。



「 鉄ちゃんのような本物の鉄オタにしか言えないような、鉄道博物館のスゲーエロい秘密なんだけどな~」


「とっ東海道新幹線の700系の連結部分並みにエロい秘密だか!?」


「そいつは言えねえよ鉄ちゃん~ わかるだろ? 坂好きみたいな変態にこの話を聞かれたら、その電車が妊娠するぜ~」


 警戒する坂好きをよそに、秋夫さんは口笛を吹きながら鉄ちゃんの方をチラチラとチラ見をして動揺を誘ってみると、鉄ちゃん股間をふっくらとさせ前かがみになった、後は坂好きの行動をどうにかせねば…………



 秋夫さんは坂好きのそばに寄り彼の耳元でそっと呟いた、お前の彼女は二年前の年末工事時に舗装し直おしてるんだぜ………… 全身整形してんだよお前の女は…………


 秋夫さんの言葉を聞き坂好きは、魂が抜けたように惚けているそれもそのはずだ、結婚を意識していた女が全身整形だなんてショックが大きいのだろう、こんな残酷な事実を告げる秋夫さんの心もチクりと痛んだ。


「坂好きよ、俺の邪魔をするお前が悪いんだぜ…………」


 自分自身の罪悪感が消えるように、秋夫さんは坂好きに一言喋り背を向けた


「さあ鉄ちゃん倉庫の裏にでも行って秘密の話をしようか 」


「秋夫さん坂好き君に何を言ったんだ? 固まってるべ?」


「鉄ちゃん気にしなくていいさ、坂好きも考えたい事があるんだろうさ 」


いぶしがる鉄ちゃんを言葉巧みに誘導し、二人はプリ●ュアな感じで倉庫の裏まで移動しているのだが、チラリと横を見ると雑木林が見えるあそこに逃げ込めば追っ手もそうそう追いつく事ができないであろう、幸いな事に鉄ちゃんが先行して秋夫さんがその後ろを歩く感じになっている。



 チャンスは今しかないだろう…………



 こんなに素敵で知的な皆の秋夫さんに、やってくれた無礼の数々を思い出すだけでも腹だたしい、こんなアホ共と決別するのは今である秋夫さんはニコリと笑い



「あばよチンカス…………」



 ズギャンと鉄っちゃんのアナルに44浣腸をお見舞いした、指の第二関節まで使う本気の44浣腸だそんな悪魔のような浣腸をしても、もう秋夫さんの心は痛まないその場で倒れこむ鉄ちゃんを横目に素通りして、秋夫さんは雑木林の中に消えていった…………



「今回は引いてやるが、必ずアホ共に復讐してやる! 」




座りションベン、それは下町男達のいらない反骨精神から生まれた物ですが、今は近くにトイレが沢山あるんだからトイレを使えと言いたい! そんな私も自宅トイレが洋式なのですが座りションベンしてしまいます

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