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パラノイア  作者: 颪金
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 到着したのは、広い市場のような場所だった。

 人が溢れていて、遠くまで見渡すことができない。

 その人も、角が生えていたり、尻尾が生えていたりと様々である。

「はぐれると面倒だからな、離れるなよ」

 歩き出したので、咄嗟に手を掴むと、一瞬睨んで、また歩き出した。

 人と人の間を縫うように進んでいると、途中で誰かにぶつかり、アドの手を離してしまった。

 あっ……と声を出した時には、アドの姿は見えなくなっていた。

 名前を呼んで、辺りを見渡して探すが、どこにも見当たらない。

 しばらくきょろきょろしていると、手を掴まれた。

「ったくお前は、何やってんだ」

 こちらを睨むアドの姿があった。

「ついてこい」

 強引に手を引っ張って歩き出した。

 しばらくすると、人ごみを抜け、1件のテントに到着した。

 乱暴に捲って中に入る。テントの中心に、胡坐をかいて座る老婆の姿があった。後ろには大量のバケツと、外から床に向けてパイプのようなものが伸びている。

「おや、アドルフ。また来たのかい」

 しわくちゃの顔の口角を上げた。

「おや? アド、その娘は誰だい?」

 老婆が怪訝そうに訊いた。


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